韓国有力SNS「カカオトーク」マーケティング活用術!
~出稿可能な広告種別、Daumとの連携~
以前のブログでは「カカオトークの基本機能」の部分をご紹介しましたが、今回は企業が韓国マーケティング施策としての「カカオトークの広告活用」についてご紹介していきます!
本記事ではカカオトークの「アプリ内のみ表示される広告」とポータルサイトである「Daumにも表示できる広告」を分けて説明します。
カカオトークとは?
おさらいになりますが、簡単に。
「カカオトーク」とは、韓国で最も人気のあるメッセージングアプリです。韓国では3歳以上の人口の91%がインターネットを利用しており、そのうちの94.9%がスマホを利用していると言われています。そのモバイルユーザーの99.1%がカカオトークを利用しているそう。カカオトークの月間アクティブユーザーは4485万9000人(韓国人口は5178万人! )。乳幼児を除くほぼ全国民がカカオトークを利用している計算になります。カカオトーク上でやりとりされるメッセージは1日平均で110億。中国のWeChat同様に韓国では非常に高いシェアを獲得しているアプリなのです。
では、まずはメッセージアプリ内(カカオトーク)に表示される広告からみていきましょう。こちらは日本で多くの人に使われているLINE広告をイメージしてもらうと想像しやすいかと思います。
カカオ広告の種類と特徴
Bizboard広告
2019年カカオトークアプリ内マイクロサービス「BizBoard」のサービスが開始。カカオトークメッセンジャーアプリ内にブランドや企業が広告を掲載することが可能となりました。広告はカカオトーク内のチャットリストの最上部にバナーの形で表示されます。
Bizboardはチャットリストと同じ形のバナーをクリックすると「プレミアムランディングページ」に遷移します。「プレミアムランディングページ」とは広告主の専用ページをさします。
「プレミアムランディングページ」では、チャットボット・カカオトークチャンネルメッセージ・カカオコマースなどカカオトークの主要なサービスを利用することができるので、ユーザーは広告を見て直接商品を選ぶことができ、アプリを閉じることなくKakaoPayで支払いを済ませることが可能です。
LINEでも広告をクリックするとLINE Newなどに遷移することと同じイメージです。BizboardはLINEのSmart Channelと似ているので、LINEを想像していただければ理解しやすいと思います。
メッセージ広告
企業は「カカオトークチャンネル」という機能を使うことで、カカオトーク上に自社専用ページを持つことが出来ます。メッセージ広告は、専用ページを登録してくれたユーザーに対して、メッセージ広告を配信することができるのです。メッセージはダイレクトメッセージとオンタイムメッセージに分けられます。
■ ダイレクトメッセージ
カカオチャンネルの「友達」に対して、指定した日にメッセージを送信する広告です。例えば、企業のアカウントであれば「プロモーション・セール・新商品発売」などの内容を友達へ送信することができるのです。
■ オンタイムメッセージ
チャンネルの友達の現在の状況(場所・時間など)に合わせてメッセージを送信する広告です。例えば、チャンネルの友達が店舗の近くにいる場合は、その友達には店舗に訪ねるよう誘導する内容の広告であったり、クーポンなどの内容を含めたメッセージを送信するケースがあります。
Daum広告とカカオトークの連携
次は、ポータルサイトDaumにも表示される広告をみてみましょう。韓国で人気の検索エンジンである「Daum」は、2014年kakaoと合併し韓国最大級のインターネット企業へと拡大しました。これにより、カカオで広告を出稿することで、「(Daumの主力広告である)検索広告・ブランド検索広告・ディスプレイ広告」にも併せて出稿することができるようになりました。(Daumとカカオの合併話は別記事「韓国の人気検索エンジンDaum」で詳しく説明しています。)
カカオトークとDaum広告を連携することで、カカオペイで支払いを行ったり、カカオトークで問い合わせすることが可能なので大変便利ですね。
カカオ検索広告
カカオ検索広告は次のアクションを促すのに効果的です。
- トラフィックの増加
- リードの獲得
- 販売促進
「PC検索広告」は、Daum・Nate・Bingなどに表示することができ、モバイル検索広告は「Daumとカカオの検索結果、ニュースやDaumカフェ」などのコンテンツ内に表示されます。キーワード広告は皆さんも既にご存知のGoogleとYahoo!のキーワード広告と同様です。最大で10個の広告を表示することが可能です。
ブランド検索広告
「ブランド検索広告」は出稿しようとするブランドのキーワードまたはブランドと関連性の高いキーワードを検索した際に検索結果ページの最上部に表示されます。ブランド検索広告は、既にブランド認知度の高い企業におすすめの広告です。課金方式はクリックごとに課金されるCPC課金ではなく、広告で使用するキーワードのボリュームによって単価が決まります。
ディスプレイ広告
「ディスプレイ広告」は、カカオトーク・カカオストーリー・カカオサービスNateやBingなどに出稿することができます。ブランド認知度を高めたい、トラフィックを増加させたい、ウェブサイトでのアクションへ繋げたいと思う方へおススメの広告です。ネイティブ広告・バナー・動画など多様なクリエイティブをターゲットとしているユーザーに表示される広告で、上記以外のDaum広告とも連携することが可能です。
まとめ
実は韓国は中国同様、世界でも数少ない独自のインターネット文化が発達している国です。そのなかでもカカオトークは韓国で圧倒的な人気を誇るアプリの一つです。カカオトークの様々な機能やアイデアを理解したうえで施策に活用・駆使することは、韓国市場攻略の近道となるでしょう。
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シン ギョンラン
1994年韓国生まれ。韓国の慶北大学で日本語と経営を専攻。2014年長崎大学経済学部で一年間交換留学。学校で受けた授業をきっかけにマーケターとして活躍したいと思い、株式会社インフォキュービック・ジャパンにてインターンを経験。その後、2017年入社。現在はDigital Marketing Team Consultant として奮闘中。趣味は映画観覧。