「新時代のSNSマーケティング、5つのポイント」
~プライベートチャネルの重要性、TikTokの覇権~
グローバルマーケター必見!
「押さえるべきSNSマーケティング5つのポイント」とは?
2020年もしあなたが「SNSマーケティング」で成功を収めようとするのであれば、SNSの最新トレンドと、データに裏付けられた最新の知見を理解する必要があるでしょう。そこで、本記事では、2020年に向けて抑えるべきSNSマーケティングの5つのポイントを紹介します。
1.プライベートチャネルへの引き込みが鍵!
2019年、Instagramが「Threads」をリリースし、LinkedInは「チームメイト機能」をロールアウトし始めるなど、プライベートチャネルの台頭が目立ちました。これは、SNS利用者の約3分の2が、プライベートチャネルでのやり取りが最も心地よいと感じるていることに起因します。そして既に熟練マーケターの多くが、オープンな投稿以上に、プライベートチャネルを活用したマーケティングの重要性に注目しているというのです。しかし、オープンな投稿が重要性を失ったというわけではありません。「楽しいこと」「気になること」「新しい情報」を得るためには、オープンな投稿の場が重要です。つまり「オープンな投稿」と「プライベートチャネル」2種類の特徴を理解し、それぞれの特性を掴んだ上で、上手くアカウントを活用することが重要になってきます。
・不特定多数に発信するオープンな投稿=「認知度を高める場所」
・特定の関わりのある人のみに発信するプライベートチャネル=「有意義な1対1のエンゲージメントを促進する場所」
2020年にすべきこと
・オープンな投稿を効果的に活用して、プライベートチャネルに引き込む経路を作りましょう。
・プライベートチャンネルに引き込んだユーザーを大切に扱いましょう。短絡的に宣伝をするのではなく、長期的な視点で捉え、信頼を勝ち得ることが何よりも大切です。
2.TikTokの人気が止まらない。2020年はTiktokで決まり?!
2019年第一四半期に最もダウンロードされたアプリが「TikTok」です。現在は月間のアクティブユーザーが8億人を超えています。15秒程度の短い時間にメッセージ性を詰め込んだTikTok動画は、バズりやすいことでも知られており、多くの企業が注目しているのです。
TikTokは16~24歳の若いユーザーが69%を占めていることから、購買意欲の強い年齢層をターゲットにすることができ、拡散のスピードも他のSNSと比べて桁違いに速いといわれています。現状では、ユーザーの6割が中国に住んでいるため、グローバル性はその他有名SNSにはかないませんが、2020年にはTikTokの利用者が世界中に広がると考えられています。日本ではまだまだユーザーが多くないTikTokですが、SNSを活用して海外デジタルマーケティングで成功を収めたい場合、すぐにでもTikTokアカウントを作成することをお勧めします。
2020年にすべきこと
・TikTokのアカウント育成に注力してください。これからSNSの運用を開始しようとしている場合、他のSNSではなく、まずはTikTokを利用してみてください。日本企業の利用率は低いにも関わらず、世界には8億人以上のユーザーがいます。つまり競合が少ないのです。海外デジタルマーケティングを考えている企業にとっては非常に相性のよいSNSといえるでしょう。
・各SNSの新機能に注目してください。すでに多くの競合が参入しているSNSであっても、新機能を効果的に活用することで、他の企業から一歩抜け出すことができます。SNSの最新情報に常にアンテナを張り、新機能がローンチされたら積極的に活用してみましょう。
3.ブランド認知度と売上促進のバランスをとる
以前は企業がSNSを利用する主な目的は、「ブランド認知度を高める」ことでした。しかし、昨今のようにSNSがマーケティングの主戦場になると、多くの企業がSNSを利益と直結するコンバージョンを得るため、販売キャンペーン等に利用し始めました。これは、昨今のSNSマーケティング戦略の視点から考えると重要なポイントですが、流行に乗ってコンバージョンばかり追い求めても上手くいかないことがあります。重要なのは、「ブランド認知度」と「売上促進」のバランスです。
様々なデータの分析により、ブランド価値の構築と販売キャンペーンの適切なバランスは以下のように報告されています。
B2B:ブランド価値の構築 60% 販売キャンペーン等 40%
B2C:ブランド価値の構築 50% 販売キャンペーン等 50%
B2Bにおいては、やはり「ブランド価値の構築」が重要になってきます。利益を追求するあまり、ブランド価値の構築をおろそかにしないように気をつけましょう。
2020年にすべきこと
・SNSで広告を利用したり、メッセージを発信する際、コンバージョンを得るためのコンテンツと、ブランド価値の構築を促すためのコンテンツがバランスよく組み込まれているかをしっかりと確認してください。パフォーマンスに意識が寄りすぎると、大切なブランド価値が低下することがあります。
・ブランド価値の構築は、長期的な視点で考えていく必要があります。SNSの運用はブランド価値とパフォーマンスのバランスを考え、計画的に実施することが、確実にブランド価値を構築するステップとなるでしょう。
4.優れた雇用主はSNS上で評価される時代に?!
「あなたは世界の未来は明るいとお考えですか?」
このアンケートの結果、5人に1人が「世界がよりよく機能している」と考えていますが、5人に4人は、「世界を否定的に捉えている」というのです。
実際「金銭的格差」は拡大し、幸福への捉え方にも大きな違いができているのが現代の世界です。このような世の中において、人々の幸福度や経済に大きく影響する「企業」や「雇用主」を「従業員」が評価するようになります。
SNSの発達した現在では、パタゴニアが取り入れている「育児支援の制度」がLinkedInで紹介されると、即座にSNS上で拡散され、多くの人々がパタゴニアに対して肯定的な評価をしました。このように、企業の一施策までもがSNSで気軽に拡散され、多くの人々に評価されるようになってきたのです。
パタゴニアのように評価を上げた企業がある一方で、無理な条件を従業員に押し付けている企業は、その実態がSNSで暴露される可能性があるのも忘れてはいけません。例え企業がSNSでの発信を禁止したとしても、すでに世間話と変わらないレベルで利用されているSNSの勢いを止めることは不可能ではないでしょうか。企業・雇用主と従業員の「信頼」が非常に重要になってきていることがおわかりいただけると思います。
2020年にすべきこと
雇用主は、従業員との信頼関係を大切にしてください。従業員は雇用主に対して、仕事の依頼や評価だけでなく「会社の未来」について語ってほしいと考えています。会社の経営面だけでなく、業界の問題、政治的出来事、国家危機、さらには従業員をどこに導こうと思っているのか、などに関する話を期待しています。雇用主自らの考えを伝えることで信頼関係を築いていくことが非常に重要になります。2020年にSNSで恩恵を受けるのか、それとも大きな被害を受けるのかは、雇用主の行動次第です。
5.SNSの分析がより容易に。SNSマーケティングの改善が成功の鍵
2020年、SNSマーケターは以前よりもさらに容易にデータへのアクセスが可能になるでしょう。SNSマーケティングで成功を収めるためには、これらのデータを的確に分析し、マーケティング戦略を練り直していく取り組みが必要になるでしょう。
ただ、気をつけなければならないのは、複数のSNSの成果をインタラクティブに評価すること。単一のSNSばかりに注意を向けていると、SNSマーケティング全体の成果が見えにくくなります。この当たり前の罠にはまってしまう企業が多いのも現状です。今後は、SNSの有料広告を利用する企業が増えていくことからも、成果の測定については慎重に行う必要があるでしょう。
2020年にすべきこと
・広告の成果を正しく追跡するために、すべてのSNSに対してUTMパラメータを設定してください。今後、SNSマーケティングの必要性がさらに高まり、競合も増えていくでしょう。SNSマーケティングの成果を正しく分析し、常に改善を加えることができる企業が勝ち上がっていくでしょう。
・成果の分析は重要ですが、SNSマーケティング成功への既定路線はありません。分析や再考はもちろん大切ですが、考えすぎて迷子にならないように注意しましょう。
・2020~2021年は、SNSがさらに大きく進化する年です。SNSの運用と同様に、SNS自体について学ぶことを怠らないでください。
終わりに
いかがでしたか。上記の内容からもお分かりいただけるように、新時代のマーケティングの潮流はSNSを中心に動いていくと予想されています。SNSマーケティングはインフルエンサーやキャンペーンを利用した拡散スピードの速さが特徴の1つです。どうしても成果を急いでしまう傾向がありますが、しっかりとした基盤、信念のもとで取り組まなければ、大きな失敗に繋がってしまうこともある分野です。
インフォキュービック・ジャパンでは、Facebook・LinkedInをはじめとする有力SNS媒体を用いたグローバルSNSマーケティングを得意にしております。日本から世界に向けたデジタルマーケティングでお困りごとがございましたら、お気軽にお申し付けください!
吉田 真帆 マーケティング部 プランナー
コンテンツ・SNS・メールマーケティングを統括しています。 オーストラリア永住権を取得したにも関わらず、思いもよらず日本に帰国。日本9年を経て、現在はシンガポールからフルリモート中。