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理論的に学ぶ
2019年10月15日

《世界水準の多言語動画制作に向けて》
動画制作担当者が気をつけるべき「多言語動画制作のTips 10」

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Ericssonが報告したレポートによると、世界の人々のモバイルトラフィックにおける動画の割合は、2017年には約55%であったとのことです。しかし、2023年には約75%になると試算されており、動画は私たちの生活により影響力を持つものになりそうです。

特に現在、海外マーケットの主力となりうる「多言語動画」制作に多くの関心が集まっています。しかし、苦労して多言語動画を制作したにも関わらず、期待した成果を得られないこともしばしば。そこで本記事では、海外マーケティングの分野で注目を集めている「多言語動画」制作の際に、動画制作担当者が気をつけるべき「多言語動画制作のTips 10」を紹介します。

動画制作担当者が気をつけるべき「多言語動画制作のTips 10」

動画制作に関して、動画全体のクオリティやサウンド効果が重要であることはいうまでもありません。しかし、本記事では、「多言語動画」という視点から、制作する際に気をつけるべきTips 10を紹介します。

 

1.使用する言語のチョイス 

現在、世界には7000を超える言語があるとされています。「多言語動画」といっても、すべての言語を網羅することはできません。動画の使用用途に合わせて使用する言語を適切にチョイスしてください。ネイティブ人口だけをみれば、最も利用されているのは中国語です。国数でいえばやはり英語、スペイン語でしょう。また、インバウンド用に作成するのであればアジア諸国の言語を利用するのが効果的ですし、将来性を考えればアラビア語やロシア語なども選択肢に入ってくるでしょう。動画制作の目的と合わせて、どの言語を活用するのかをしっかりと吟味してください。以下は、世界のウェブサイトで利用されている言語を示したものです。言語を選ぶ際の参考にしてください(参照:Top Ten Internet Languages)。


ウェブで利用されている言語トップ10(参照:World Internet Statisticsより)

 

2.ネイティブでも異なる言語の方言

英語やスペイン語のように多くの国で利用されている言語は、国ごとに異なる方言が存在することが多くあります。英語に関しては、アメリカ、イギリス、オーストラリアで発音やイントネーションが異なることは広く知られていますが、オーストラリア英語は、アメリカ人やイギリス人が聞いても理解が困難な場合があるそうです。また、スペイン語に関しても、スペインで話されているスペイン語と、アルゼンチンで話されているスペイン語では大きな違いがあります。ネイティブだから間違いないと思わず、どの言語にも方言が存在することに注意してください。

 

3.翻訳後の文章の長さ

日本語は漢字を使用しているおかげで、他の言語と比べると比較的文章が短いのが特徴です。英語で同じことを伝えようとすると、文章がより長くなる傾向があります。また、フランス語やロシア語になると、さらに長い文章が必要になります。つまり、日本語字幕を他の言語に翻訳した場合、場合によっては非常に長い、文字ばかりが目立つ動画になってしまうこともありえます。この点を踏まえ動画に含める情報量については、ターゲット言語を念頭に置いたうえで動画制作を進めることが重要です。


言語による文の長さの一例(参照:翻訳会社イデア・インスティチュートブログより)

 

4.ハイコンテクストとローコンテクストの違い

日本語は世界の中でもトップクラスのハイコンテクスト文化だと言われています。日本人は具体的な言葉がなくても前後の文脈で読み取り、内容を理解しようとします。しかしこれは、日本独特の文化ともいえるもので、海外では重要なことは言葉で説明しなければ正しく意味が伝わらないということが多々あります。つまり、多言語動画を制作する際には、日本語のセリフを単に翻訳すればよいというものではなく、必要に応じて動画を補足する説明を取り入れる必要が生じることもあります。外国人からみてどのように感じるかという視点を十分に取り入れて動画制作を進める必要があるでしょう。


ハイコンテクストとローコンテクストの比較(参照:伝わる文章は「飛び石」でできている

 

5.日本人と外国人による感覚、習慣、興味・関心の違い

日本人のグローバル化が進んできたとはいえ、日本人と世界の人々の感覚の違い、習慣の違い、興味関心の違いは当然存在します。例えば、日本式の挨拶は礼儀正しいと見る人もいれば、距離感のあるたどたどしいものだと見る人もいます。日本人志向が非常に強い動画の場合、海外の人々はその動画を奇妙に感じたり、興味を失ったりすることがあり得ます。動画コンテンツを決定する際に、海外の人々にも受け入れられる内容であるかどうかを十分に考慮する必要があるでしょう。

 

6.宗教の違い

国が違えばその価値観が異なることは当然です。しかし、特に気を付けたいことは宗教的な配慮です。日本にいるとそれほど感じることはありませんが、多くの国では、宗教が非常に大きな影響力を持っています。動画内で宗教上の禁止事項や好ましくない行為が映っていた場合、その人々は動画を見ないだけでなく、企業が批判の的にさらされる場合すらあります。動画をアップロードする前に、宗教問題に関する視点から再度内容を確認することをお勧めします。


世界の主要宗教(参照:世界主要宗教 wikipediaより)

 

7.適切な動画サイズの決定

日本でも5Gのサービス開始が目前に迫り、できる限りハイスペックの動画を制作したいと考えてしまいがちですが、世界の通信状況はさまざまです。非常に速い通信速度を有する国や地域もあれば、ロースペックの動画を見るのがやっとという地域もあります。ハイスペック動画を作成すれば一部地域の人々には非常によいアピールになるかもしれませんが、より多くの人に見てみらうことは難しくなります。目的に合わせて動画のスペックを調整するとともに、どうしてもハイスペックの多言語動画を制作したい場合は、いくつかの異なるクオリティの動画を準備するなど対策を講じることも重要です。

 

8.効果的な動画の拡散方法

多言語動画を制作するからには、何らかの目的があるはずです。その目的を達成するために、制作した多言語動画をどのように拡散するかは非常に重要です。自社のWebサイトにリンクしておくだけでは、望ましいトラフィックを獲得することはできないでしょう。逆に言えば、動画のクオリティがそこそこであっても、効果的な方法さえ活用すれば、驚くほど多くのトラフィックを獲得し、多言語動画の効果を何倍にも引き上げることが可能となるのです。

 

9.バズる要素を取り入れたコンテンツ

制作した多言語動画がすばらしく魅力的だった場合は視聴回数が着実に伸びていくことが予想されますが、企業紹介などのジャンルの動画であった場合、短期間で多くのトラフィックを獲得することは難しいでしょう。そのため、動画の中に、世界でバズる要素のあるコンテンツを入れ込み、爆発的なトラフィックの獲得を狙うのも手です。これらは世界の動画事情をよく知っていないと難しいため、専門家の意見を取り入れながらコンテンツ作成に取り組むことをお勧めします。

 

10.動画の効果分析を行う

多言語動画の制作には、時間も費用も、日本語動画の何倍も費やす必要があります。そのため、動画が適切に機能しているかどうかをしっかりと分析する必要があります。動画の視聴回数やWebサイトのトラフィックを確認することで簡単な分析を行うことはできますが、その分野に精通した専門家に分析と対策を依頼することで、動画のパフォーマンスは数倍にも膨れ上がります。また、多言語動画制作とグローバルマーケティングの両者を専門に扱う弊社のような企業をうまく活用することで、より効率的に海外マーケティングを進めることができるでしょう。

 

終わりに

いかがでしたか。多言語動画制作は、海外マーケティングを成功させるために非常に重要な手段の1つといえます。労力を割いてでも制作に取り組む価値はあるでしょう。しかしながら、効果の出る多言語動画を制作するためには、気をつけるべき点が多く存在します。また、制作した動画を効果的に活用するためには、デジタルマーケティングの手法も重要になってきます。もし、多言語動画の制作および動画を活用したプロモーションに興味をお持ちでしたら、豊富な実績を有する弊社までお気軽にご相談ください。

 

執筆者プロフィール


Kaita

宇佐美 海太 マーケティング部マネージャー

弊社の「デジタル x アナログマーケティング、コーポレートブランディング」を統括しています。東京生まれ、南欧育ち。ヨーロッパの生活は1年だけですが、人生が劇的に変わりました。自分を育ててくれた"日本と世界"への感謝を胸に、「日本と世界をつなげること」が生涯のテーマです。趣味はプロレス鑑賞・料理です。