GLOBAL MARKETING BLOG

理論的に学ぶ
2020年11月04日

コロナで変化した消費者心理・行動
「顧客理解を深めるための4つの戦略」

コロナで変化した、顧客心理・行動

2019年12月から世界中で猛威を振るう新型コロナウイルスの影響により、世界経済だけでなく、人々の文化・習慣までも強制的に変化を強いられました。その変化は消費者にとっても同様で「購入」に対する考え方も大きく変わってきています。

これは、企業が商品を提示・顧客コミュニケーションの方法も変わる必要があることを意味しています。これらのユーザー変化を予測できる企業は、イノベーションの機会を見つけて、掴むためのより良いポジションへと進むでしょう。

今回はコロナが消費者に与えた影響やパンデミックの後の消費者の変化など、「コロナ をきっかけに変化した顧客心理・行動をよりよく理解するための4つの戦略」をご紹介します。

目次

 

コロナが消費者に与えた影響とは?

コロナを機に変化した世界の消費者 ~ポストコロナ時代のオーディエンス分析~

COVID-19が消費者に与えた影響は、多岐にわたります。ウイルスの蔓延により、世界中の多くの人が日常生活での行動を強制的に制限されました。家族との関わりや仕事のやり方にも大きな変化を強いられたことで、消費者の購買行動にどのような変化が現れたのか、具体的に見てみましょう。

1.優先順位に焦点を合わせるようになった

COVID-19の感染が広まってから、多くの消費者は、消費行動の優先順位を見直すようになりました。

アクセンチュアの調査によると、消費者の優先順位は「最も基本的なニーズ」がもっとも優先度が高くなりました。衛生用品など日常生活に最低限必要な需要が急増しているということです。反対に「必要不可欠でないこと」は優先順位が下がり、それに比例するように需要も低迷する傾向が見られました。このことからわかるように「消費者が何に最もウェイトを置いているかを知ること」が、企業にとって消費者の変化を知る手がかりになります。

 

2.オンラインでの購入が増加傾向に

COVID-19が発生してから、消費者は商品をオンラインで購入するようになり、デジタルコマースでの消費が増加傾向にあります。

Gallupが実施した調査によりますと、アメリカ国内で、2019年にオンラインを使って1ヶ月以内に買い物をした人は、調査全体の11%ほどでした。しかし、「パンデミックが発生した3月から4月にかけて、およそ51%の人が、オンラインで買い物をしたということです。多くの専門家達は、この現象について、今後も増加していくとの見解を示しています。

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3.人々のメンタリティの弱体化が露呈された

2020年の1年間でCOVID-19によって、世界中で多くの企業が倒産に追い込まれ、何百万人という人が職を失いました。さらに、世界で何十億人という人が、ロックダウンにより行動制限を余儀なくされました。

いつまで続くかわからない未曾有の事態に、金銭的・肉体的そして精神的に追い詰められた人も少なくありません。日本を含むアジア圏では比較的感染者は少ない傾向ではありますが、2020年11月現在でも欧米、アメリカなどでは毎日数万人の感染者が増加し、死者も増加しています。このような状況下で、世界中で人々のメンタリティは弱体化・疲弊している傾向がみられています。

消費者を取り巻く環境やそれに伴う心情の変化は、消費者個人だけでなく、家族やコミュニティなどの消費者を取り巻く環境を含めたサポートが必要になってくるでしょう。

 

コロナ後に消費者が求めていることとは?

コロナを機に変化した世界の消費者 ~ポストコロナ時代のオーディエンス分析~

COVID-19により、消費者は地元から外へ出る意欲を失い、さらにモラルや安全性も脅かされていると感じている傾向にあります。このような状況下に置かれた消費者は、外に向けて何を求めているのでしょうか?

ベイン・アンド・カンパニーは、7ヶ国を対象に聞き取り調査を実施しました。その結果、現在必要とされている必需品や消費者が考える優先順位が明らかになりました。ベイン・アンド・カンパニーが公開している動画の内容をまとめると、下記のような「消費者の変化」が見られたそうです。

  • 「消費者は不安をできるだけ減らしたいと考えている」
  • 「健全なライフスタイルを求める傾向がある」
  • 「人とのつながりを持ちたいと望んでいる」
  • 「優しさや人生に対する目的を求めている」
  • 「お金を使うことに慎重になり、購入前に必要なものかどうかをよく考えるようになった」

消費者の変化変容を自社ビジネスに反映させるには、感情的な変化ではなく物理的な環境の変化に注目します。消費者の行動は、オンラインを通して外部にアクセスする傾向が見られるため、ビジネスもそれに合わせてデジタル化を加速させることがポイントになるでしょう。

 

「顧客理解を深めるための4つの戦略」

コロナを機に変化した世界の消費者 ~ポストコロナ時代のオーディエンス分析~

COVID-19は、それまで消費者の購買行動から考え方やライフスタイル、仕事の在り方まで多く変化させました。COVID-19と共存するためのビジネス戦略について、推奨する4つのポイントをご紹介します。

1.ペルソナの再設定

世界中で実施された行動制限などの影響により、ブランドと顧客とのコミュニケーションが希薄になりました。そのため、企業側はペルソナを再設定する必要があります。

ブランディングや顧客へのアプローチは、COVID19の影響で「顧客が何を必要とし、どんな感情を抱き、何のために行動するか」までを明確にしましょう。ペルソナの再設定を行ううえで、顧客の感情や購買行動にスポットを当てることは重要なポイントとなります。

具体的な要素として、下記の要素を見ていきましょう。

  • 「モチベーション」
  • 「購買習慣」
  • 「目標と目的」
  • 「イラつき」
  • 「個人の性格」
  • 「役割と責任」

ペルソナに必要な情報を収集する効果的な方法は、シンプルに「顧客との1対1のインタビュー」です。直接話を聞くことで、相手が求めているものやサービスを知り、新たな顧客のプロファイル構築につながります。

 

2.ソーシャルメディアを活用する

CMOの調査によりますと「84%の企業が顧客とのコミュニケーション手段として、ソーシャルメディアを活用していると回答しています。COVID-19が猛威を奮っている中、顧客と1対1インタビューを実施することは難しいことですが、ソーシャルメディアを効果的に活用することでユーザー理解をより一層深めることができるでしょう。

ソーシャルメディアには、ツイッターのようにツイートを投稿することで、顧客と手軽にやり取りができる機能のほかに、DMやアンケート、投票、コメントなど、さまざまな方法が存在します。しかし、消費者がソーシャルメディア上で企業に対する「信憑性」を重要視していることを忘れてはいけません。

また、ソーシャルメディア上の消費者の声を分析する「ソーシャルリスニングツール」を活用することで、ソーシャルメディアに投稿された商品やサービスなどに対する消費者の意見・感想を集めて分析することが出来ます。インターネット上に落ちているありとあらゆる消費者の生の声を知ることで、マーケティングの改善点や成功するためのポイントなどが見えてきます。

詳しくは「世界のソーシャルリスニングツール8選」をご覧ください。

 

3.顧客との「繋がり」を重要視する

顧客とのエンゲージメントがビジネスの重要なカギであり、ソーシャルメディアなどを通じて顧客と定期的に繋がり、抱えているニーズや問題などを聞き出すことが重要です。「COVID-19が発生してからどのように生活や考え方が変わったか」といった質問を準備しておくと、よりユーザー理解へと結びつくでしょう。

顧客と対話をしているうちに、顧客の潜在的なニーズや願望などが引き出されることもあります。同じ質問を繰り返していくうちに、一定のパターンが生まれ、それが新たな顧客を知るきっかけにもなるのです。

 

4.顧客の意思決定プロセスを追う

どのような顧客であっても購入という行動に至るまでに、発見→興味→関心→比較・検討といった意思決定プロセスが存在します。アナリティクスなどの解析ツールを活用することで、顧客の意思決定プロセスを追跡することが可能になります。顧客の言動や行動、考え方などを追跡し、ソーシャルメディア上のブランドや商品に対する声などと合わせて分析することで、将来の傾向や、的を射たブランディングの構築が可能になります。

カスタマージャーニー

意思決定プロセスの追跡は、解析ツールを使えば簡単にできます。同じ商品について、AとBの2種類の広告を用意し、どちらがより反応を得られやすいか、ツールのデータを比較します。顧客の感情など目に見えない部分を数値化することは難しいかもしれませんが、指標を設定することで、定量化することが可能になるでしょう。

意思決定プロセスを追跡し、データを蓄積することで、COVID-19後の顧客の変化を知り、関連性の高いサービスや商品開発に繋がっていくでしょう。

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まとめ

COVID-19によって、消費者の生活や価値観は一転しました。この一転した消費者像に合わせてビジネスを展開することが、企業が今後存続していくうえで長期的に重要なポイントになるでしょう。可能な限り消費者とコミュニケーションを取り、そこから消費者が何を考え何を必要としているかを正確に把握するようにしましょう。それがコロナ禍であっても海外マーケティングを成功させ、企業が成長する重要なカギとなるでしょう。

インフォキュービック・ジャパンでは、世界的なトレンドを念頭にお客様の課題・状況に合った最適なグローバルマーケティング戦略をご提案しています。日本から世界に向けたデジタルマーケティングでお困りごとがございましたら、お気軽にお申し付けください!

吉田 真帆

吉田 真帆 マーケティング部 プランナー

コンテンツ・SNS・メールマーケティングを統括しています。 オーストラリア永住権を取得したにも関わらず、思いもよらず日本に帰国。日本9年を経て、現在はシンガポールからフルリモート中。