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2024年04月12日

2024年 海外マーケティングに活用できるAIツール10選
~マーケター必見!AIの進化~

Open AIの「ChatGPT」、Google AIの「Bard」、「Gemini」など、近年、AI技術は目覚ましい速度で進化しています。

2024年3月には人工知能 (AI) に関する世界初の包括的規制「EU AI法(The EU Artificial Intelligence Act)」が可決されるなど、今後、方向性が決定していく分野ではあるものの、既にさまざまな業界でAIツールは不可欠な存在となりつつあります。

日本企業にとって海外市場は大きなチャンスであるものの、限られたリソースの中で効果的なマーケティング施策を実施することは、とても、とても容易なことではありません。

AIの話をすると、「AIに仕事が奪われる!」などの声を聞くことも(思ったりすることも…)ありますが、いつまでも耳を塞いでいては、前には進めません。AIツールを安全に効果的に活用できれば、これほど業務を最適化・軽減してくれるものはない!と、確信しています。

そこで、今回は海外向けマーケティングに携わる方なら知っておきたい、海外向けマーケティングに活用できるAIツールをご紹介します。さまざまなAIを効果的に活用することで、コスト削減、フローの最適化、効率アップなどグローバル市場における競争力を強化し、成功への道を切り開きましょう。

目次

 

check  Jasper ライティング・マーケティングサポート

Jasper.AI
<https://www.jasper.ai/>

Jasper は2021年のリリース以来、ChatGPTの競合相手として、海外では急速な成長を遂げてるライティング・マーケティング最適化に特化したAIツールです。

Jasper は文脈(コンテキスト)を考慮したライティングを得意とし、スタイルガイド、製品カタログ、会社概要、ブランド アイデンティティなどを学習させることで、全てのコンテンツにブランドのトンマナ・スタイル・ビジネスを反映させたものを生成してくれる” 優れモノ”です。企業やブランドに関する記事やSNS投稿、広告文見出し、製品説明、LPのコピーなど、まざまなコンテンツ制作を最適に支援します。

用途に合わせた50以上のテンプレートが用意されているため、作成したい文章のタイプを選択し、必要な項目とアピールしたい項目を入力するだけで、簡単に文章を生成します。さらに、英語・日本語はもちろん、24の言語を31言語に変換できるため、生成したコンテンツを簡単に多言語変換できるなど、幅広い国と地域に向けた海外マーケティングに活用することができます。

そのほか、SEO最適化モードを使用すると、検索エンジン上位表示に有利なコンテンツの提案を行い、概要と必要なアセットをを入力するだけでマーケティングキャンペーンを自動生成する機能、盗作チェックツール、画像生成なども利用することができます。

Jasper.AI plan and pricing
<Jasper.AI_plans & pricing >

料金は「クリエーター・プロ・ビジネス」の3つのプランに分けられ、基本的な機能が備わったクリエータープランは月額49ドルから。年間で契約すると最大20%の割引が受けられるため、月額39ドルからで利用可能です。7日間の無料トライアルが用意されているため、まずは自社で活用できるツールか確認したい場合でも安心です。エンタープライズ向けの料金は「Let’s Talk」だそうなので、気になる方はお問い合わせしてみてください。


check  Copy.ai ライティング・マーケティングサポート

copy ai interface
<https://www.copy.ai/>

Copy.aiもJasperと同様にライティングAIの先駆けとして、専門的で高品質なコンテンツを迅速かつ効率的に作成できるよう設計されています。

Copy.ai は、25の言語に対応し、文章の作成からテキストの翻訳、FAQへの変換、魅力的なソーシャルメディア投稿文、SEOに配慮した商品説明など、さまざまな業務を最適に支援してくれるAIです。登録時に使用目的を入力し、スタイルガイドやブランドアイデンティティを学習させることで、生成されるコンテンツにブランド独自のトンマナを反映させることも可能です。

さらに、マーケティング業務セールス業務を最適化してくれる90種類以上のテンプレートが用意されており、必要な情報をテンプレートに沿って入力するだけで、需要の創出からSEOワークフローの提案、見込み顧客の発掘から機会管理、セールスイネーブルメントに至るまで、業務プロセス全体を強化するための施策を提案します。現在、世界中で1,500万人以上のユーザーや企業がCopy.aiを活用しています。

私も実際に「Marketing → Write Blog Post 」の手順で記事の執筆を行ってみました。CONTENT BRIEF(概要)を入力して、数分で英語で2,500単語以上(日本語で9,000文字程度)の記事と、タイトル案を 3本、ディスクリプションを作ってくれました。👏 直感的に使用できるインターフェースで、抵抗感なく誰でも簡単に使いこなすことができると感じました。

copy ai pricing
<Copy.ai_Pricing>

 制限付きフリープランもありますが、プロでもたったの月額36ドル、20名が使用できるチームプランや大企業用プランも用意されています。


check  SurferSEO SEO最適化・コンテンツ最適化

Surfer SEO
<https://surferseo.com/>

SurferSEOは、SEO最適化とコンテンツ強化のためのAIツールです。

SEO Audit機能では、500以上のランキング決定要素と検索エンジンアルゴリズムを照合したコンテンツ分析、キーワード調査、必要なキーワードの提案、内部リンクの自動提案、バックリンク調査、NLP感情分析など、検索エンジンで上位表示するための実用的な手順を提案します。

コンテンツ編集機能は、既存コンテンツの分析からライティングまで、あらゆる言語でコンテンツ制作を効率化できます。一連の作業をワンクリック、数秒~数分で行え、直感的に操作できるインターフェイスも人気の一つです。競合分析や盗作チェック機能なども備えており、記事の真正性を確認することも可能です。

SEOスキルを習得するには、時間と経験、そして適切な判断力が欠かせません。しかし、SurferSEOの機能を活用することで、誰でも簡単に最適なSEO施策と高品質なコンテンツ制作を両立することができるでしょう。

SurferSEO_pricing
<Surfer SEO_pricing>

料金は、他のツールと比較すると若干高めの設定です。キーワード調査だけの89ドル~大企業向けCustomまでが用意されています。7日間の無料トライアルも用意されているので、自社の海外マーケティングに活かせるかどうか、機能や効果を試してみてから導入してみましょう。


check  Frase.io SEO最適化・コンテンツ制作

Frase.io
<https://www.frase.io/>

Frase.ioは、SEOに最適化されたコンテンツの作成に役立つAIツールです。

SERP Researchでは、上位に表示されているコンテンツを調査・分析し、単語数、ドメインの評価、見出し数など主要なSERP指標をわずか数秒で視覚化します。アウトラインの最適化、検索結果に基づいたSEOコンテンツの生成、競合と比較してキーワードや関連トピックを提案までサポートしています。

WordPressやGoogleサーチコンソールなど、上位表示させるために欠かせない他ツールとの連携も可能で、SEOコンテンツの作成に特化したAIツールといえるでしょう。コンテンツの作成だけでなく、プロジェクトに応じてドキュメントをフォルダに整理したり、プロジェクトの進捗状況を追跡したりする機能も搭載されているため、チームで使用する場合におすすめです。

Frase.io pricing
<Frase.io_Pricing>

料金は、ソロ・ベーシック・チームの3つのプランが用意されています。手軽にはじめられるソロプランは月額15ドルと良心的なお値段です。1ユーザーが10件までの検索クエリを利用できます。どのプランも無料トライアルが用意されているため、自社の規模に応じて導入したいプランを選んでみましょう。


check  DeepBrain AI 動画生成


<DEEPBRAIN AI – AI for Human Life>

DeepBrain AI は、テキストからビデオを作成することができるAI動画ジェネレーターです。

DeepBrain AI の使い方はとても簡単で、わずか3ステップでリアルなAIアバターがテキストを自然に読み上げる動画が、わずか5分、月30ドルほどで作れてしまいます。

100種類以上のリアルなアバターが用意されているうえ、見た目、服装、アクセサリーなどをカスタマイズが可能。アバターの声のトーンや雰囲気なども調整できるため、企業のブランドイメージに合った動画を作ることができます。さらに、80ヶ国以上の言語と音声機能を備えていて、英語はもちろん、中国語・韓国語・台湾語にも対応しているため、ビジネスレベルの外国語が得意でない方でも、安心して動画制作に取り組めます。(もちろん、最終のネイティブチェックなどは行いましょう)

ChatGPTと統合することで、動画の下書き、翻訳、ブレインストーミングも行うことができます。社内教育ビデオや商品説明ビデオ、動画マーケティング用のコンテンツなど、幅広い使い方ができる動画生成AIです。

【動画生成方法の3ステップ】

  1. テキストベースのテンプレートもしくはAI自動化ツールのいずれかを使用して、テキスト、PPT、PDF、URL、記事を読み込ませる
  2. 100種類を超えるアバターから最適なアバターを選択
  3. BGM、グラフィックデザインを編集する

 

DeepBrain AI pricing

料金はスターター・プロ・エンタープライズの3つから。まずは機能を試してみたい方は、月額30ドルのスタータープランから始めてみましょう。中小企業向けのプランでもわずか225ドル~用意されています。


check  Brand24 ソーシャルメディア最適化・データ分析

Brand24
<https://brand24.com/>

Brand24は、さまざまなプラットフォームにおける自社のコンテンツやブランド・製品、競合を分析できるソーシャルリスニングツールです。

ソーシャルメディア、ニュース、ブログ、動画、レビューサイトなど、2,500万以上のデータソースから、ブランド・製品・競合などに関する会話を24時間365日追跡して、データを集約します。AIを活用した言語検出は、108言語をカバーしており、世界中のブランドに関する言及を抽出して、実用的で理解しやすいワードクラウドにまとめてくれます。

さらに、高度なセンチメント分析を使用した感情分析により、ポジティブ・ネガティブ・ニュートラルな言及を分類して、レポートとして可視化が可能。ネガティブな発言に関してはカスタマーサポートの介入につなげたり、顧客維持率の向上や炎上管理に役立てることができるため、炎上事前対策などに使用されています。

Brand24 Pricing

料金はインビジュアル・チーム・プロ・エンタープライズの4つのプランが用意され、インビジュアルは月額79ドルから利用できます。14日間の無料トライアルもあるため、試しにじっくりと活用してみるのもおすすめです。


check  Flick ソーシャルメディア最適化

Flick
<https://www.flick.social/ai-social-media-assistant>

Flickは、SNSマーケティングプロセスを効率化するように設計されたソーシャルメディアマーケティング用のAIツールです。

高度なAIアルゴリズムを備えたFlickは、ソーシャルメディア投稿案の作成、ハッシュタグ調査、ライティング、スケジュール設定、分析・レポート作成など、SNSマーケティングに必要な工程を効率的に管理できるように設計されています。

AIソーシャルマーケティングアシスタント機能を活用すると、コンテンツのアイデアを(無限に)生成してくれたり、長いコンテンツをソーシャルメディア用に共有可能な形に変換します。また、ブランドや企業のイメージに合わせたキャプションを生成したり、スケジュール投稿、分析などを行えます。

ソーシャルメディアマーケティングを効果的に行うためのツールが揃っているため、これからSNSマーケティングを始めようという企業から、海外顧客の獲得を目指している企業などにとって有益なAIツールといえるでしょう。

Flick pricing
<Flick_pricing>

ソロ・プロ・エージェンシーの3つのプランがあり、すべてのプランに7日間の無料トライアルが用意されています。基本的な機能が備わったソロプランは、月額11€と手頃な価格で利用可能です。年間で支払いを行うと20%割引が適用され、さらにお得に活用することも可能です。


check  Brandwatch  消費者インテリジェンス・ソーシャルメディア最適化


<https://www.brandwatch.com/>

Brandwatchは、2007年に創業されてから「ソーシャルリスニングツール」として世界的に知られています。2021年インテリジェンス機関である Cisionに買収されてからも、消費者の監視・分析、ソーシャルメディア管理、インフルエンサーマーケティングに特化したSaaSプラットフォームとして、世界中の大企業から高い支持を得ています。

Brandwatchは膨大なデータを蓄積しているため、自社のブランド、競合他社、業界の動向など1億以上のソースから、ブランド・企業に関する言及などを監視することができます。さらに、最先端AIアナリスト「Iris」が企業やブランドに関連する重要なインサイトを即座に見つけ出します。特定のワードの情報を収集するだけでなく、トレンドからネガティブな反応まで幅広い条件でデータを収集できることが特徴の一つです。

圧倒的なデータを保持するBrandwatchを最適に活用するためには、技術的な知識などが必要になってくるため、個人で利用できるサービスは提供されていません。問い合わせフォームから見積もりを申請して、企業の規模に応じたプランを導入してみましょう。


check  Albert デジタル広告最適化

Albert.AI
<https://albert.ai/>

Albert は、人工知能やさまざまなテクノロジーを駆使した、自律学習型のデジタルマーケティングAIプラットフォームです。広告戦略最適化に特化しており、従来のマーケティングツールでは実現できなかった精度とスピードで最適な広告戦略を導き出します。

大量のデータを迅速に処理することができる Albert は、広告運用における「Plan・Build・Optimize・Report」の4つの領域の200のスキルをカバーし、キーワードの選定から視聴者セグメント、プラットフォームの選定、クリエイティブの最適化、入札、広告最適化、レポートなどさなざなざ組み合わせをテストしてパフォーマンスに最適な条件を特定し、実行まで行います。加えて自立学習機能によって、予算の引き上げ、新しいクリエイティブの導入、最適なチャネルの拡大の提案なども行ってくれる優れモノです。

なかでも、Facebook、YouTube、Google広告、Bingなどのソーシャルメディアや有料検索プラットフォームなどを組み合わせた「クロスチャネル戦略」の実行までも自律的に行えるため、人間が手作業で複数のアカウントを運用するよりはるかに効率よく広告戦略を最適化することができます。👏

Albert の料金は問い合わせ後にカスタマイズされたプランの提案を受けるシステムです。詳しい機能や料金の詳細が気になる場合は、見積もりを依頼してみましょう。


check  Trellis ECプラットフォーム向け・デジタル広告最適化

Trellis
<https://gotrellis.com/>

Trellisは、AmazonなどのECプラットフォーム向けキャンペーン最適化AIツールです。

AIを活用した広告スケーリング、人工知能を利用した自動価格設定機能、ワンクリックで複数のeコマースキャンペーンを最適化できる機能やSEO最適化された広告ライティング、ターゲットを絞った最適な広告キャンペーンの作成、顧客行動を加味した最適な広告掲載から面倒なタスクを自動で設定してくれる機能など、EC事業者向けの多彩な機能を利用することができます。

さまざまな機能が搭載されているTrellisですが、もっとも特徴的な機能は人工知能を活用した価格設定モジュールです。市況、利益率、販売量など、事前に設定した条件に基づいて毎日価格を自動で調整できるため、うまく活用することで利益の最大化や在庫を抱えるリスク軽減に貢献してくれるでしょう。

Amazon向けツールとして開発された Trellisですが、Walmart や Target、Shopify、Magentoなど、現在では150以上のマーケットプレイスに統合できるようになっています。また、AIだけでなく、Amazon販売者用の出品アナライザーキーワードツール競合分析 など、無料で利用できるツールも用意されています。

料金はアントレプレナー・グロウス・プロフェッショナル・カスタムの4つのプランに分けられ、もっとも手頃なプランは月額299ドルで基本的な機能を試せます。年間収益によって追加料金などがかかるので、気になる方はお問い合わせください。


さいごに

世界のマーケティング戦略は、デジタルの進化とともに大きく変化しています。世界中の企業や組織が最新のツールを使ってマーケティングを強化し、コンテンツをパーソナライズし、顧客理解を深め、顧客とより良い関係を築いています。

日本企業にとってAIの活用は、セキュリティ面などで課題が山積している状態ではあるものの、マーケターの皆様にとって、業務を効率化・最適化するために最大限に活用したいと思った方も多いのではないでしょうか?

冒頭でも言及しましたが、EUでは人工知能を包括的に規制する「EU AI法(Artificial intelligence Act)」が可決されました。ブラジルでも2021年から取り組んでいます。日本はまだまだ法整備などが必要だと感じますが、世界はAIを “ 正しく” 活用するために、前進しています。(たぶん)

最後にこの記事を書きながら、「2001年宇宙の旅」を思い出したので、リンクを貼っておきます。まだまだ紹介したいAIツールがあるので、第二弾をお楽しみに。気になる方はどうぞ、ブログトップの右上のメルマガ登録をお願いいたします。

※この記事ではどこかの商品を推奨する意図はありませんので、ご留意ください。

吉田 真帆

吉田 真帆 マーケティング部 プランナー

コンテンツ・SNS・メールマーケティングを統括しています。 オーストラリア永住権を取得したにも関わらず、思いもよらず日本に帰国。日本9年を経て、現在はシンガポールからフルリモート中。