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2020年10月09日

企業ブランド毀損につながりうる…
「”やってはいけない”海外SNS戦略、17のケース」

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SNSはもはや企業の重要な海外マーケティング施策の1つになり、企業のソーシャルメディア活用は世界的に増加しています。

しかし、その一方で常に「炎上リスク」が存在することを忘れてはいけません。まして言語や文化、政治、宗教も違う海外向けにソーシャルメディアを運用する場合、当然現地に合わせた細心の注意が必要となります。果たしてそれが正しく行えている企業がどれほどあるでしょうか?

今回は基本的な海外向けSNS運用における「“やってはいけない”SNS戦略17のケース」について解説します。

 

“やってはいけない”海外SNS戦略、17のケース

ソーシャルメディアはとても柔軟なマーケティングプラットフォームではありますが、企業として投稿する場合は注意すべき点も多々あります。ここでは、決してやってはいけない避けるべき17のNG戦略について解説します。

NG:1「政治・人種・宗教に触れる」

企業がSNSで、ユーザー同士が議論を闘わせるテーマを提供することは決して悪い戦略ではありません。ただし、そのテーマは自社ブランドや商品に関するものに限ります。「政治・人種・宗教」に関わるデリケートなトピックは、あなたのビジネスの中心にない限りは避けるべきです。このようなトピックは確かに論争は起こしやすいですが、それはほとんどのファンを遠ざける行為になります。

アメリカジョージア州に本社を置くアメリカで2番目に大きなチキンファーストフードチェーン「Chick-fil-A」の社長ダン・キャシーが企業のSNSアカウントで同性婚への反対を表明し、アメリカ中で抗議を引き起こしました。同性愛者の活動家たちが大挙でChick-fil-Aの店舗を訪れ店内でキスをした写真をSNS上に投稿する「キスの日」運動や、不買運動が起こるなどアメリカ中で大きな物議を呼びました。

「Chick-fil-A」

 

NG:2「ユーモアを安易に盛り込む」

ユーモアはバイラルコンテンツ(拡散的コンテンツ)としては重要な要素ですが、 世界共通で肯定的に受け入れられる確証のないものは採用すべきではありません。中傷や非難に値する可能性が少しでもあるものは、確実に避けなければなりません。また、海外をターゲットとする場合、国ごとに環境・思想・宗教などによってターゲットとする人達が「ユーモア」と捉えることができる内容かをしっかし精査する必要があります。たかがユーモアと軽く考えず、「受け止められ方の不明なもの」、「不確定な要素」は排除すべきです。

 

NG:3「不適切なメモリアルに触れる」

往々にして社会に刻まれるメモリアルな出来事には、表と裏の側面があります。一見するとタイムリーで優れた手法にも思えるかもしれませんが、なんらかの被害が出た出来事に触れることは、企業として多大なリスクを伴う行為です。

ソーシャルメディアではありませんでしたが、2017年アディダスがボストンマラソン完走者に対して“Congrats, you survived the Boston Marathon!” とメールを送信しました。
ボストンマラソンテロのことはご存知の方も多いかと思いますが、2013年のボストンマラソンでテロ事件が起こり3人が死亡、260人以上が負傷し、17人が手足を失いました。アディダス社のSNSはもちろん大炎上し、公式謝罪へと発展しました。

痛手を受けずに済んだことを祝福するメッセージは、同時に被害を受けた側を深く傷付ける心無い言葉に変わってしまいます。

 

NG:4「リアルタイムイベントを軽率に発信する」

注目を集めているイベントに対してコメントをすることは企業からすると簡単なトピックです。注目を集めるためニュースイベントをサポートすることやコンテンツをニュースジャックして独自の情報発信を行えるアクションもありますが、軽率に実施すべきではありません。

「#Sandyの影響を受けています。安全を確保してください。今日はGap.comでたくさん買い物をします。あなたはどう?」

アメリカのアパレルブランドGAPは、米国で発生した大型ハリケーン・サンディを絡めて上記発言をしました。しかし、ハリケーン・サンディによりアメリカ・カナダでは死者132名、避難者は数十万人に及ぶ大きな被害をもたらしました。注目を集めるために盲目的にこうしたニュースを絡めての発信は不適切と言えるでしょう。もちろんこの投稿は大炎上しました。

 

NG:5「Snarkを呼び寄せる」

インターネットは想像以上に野蛮な場所です。企業がSNSを利用する以上「Snark」つまり批判や否定的なコメントが意図せず集まってしまう場合があります。

ニューヨーク市警はイメージ向上のために警察官との写真を#myNYPDのハッシュタグと共にTwitterに投稿するように呼び掛けました。

#myNYPD

 

しかし、投稿された多くは警察官の攻撃的な写真が集まる予想外の事態となりました。

事実、無防備なハッシュタグを使った写真投稿の呼びかけなどによって、肯定的な意見を集めたかったところが真逆の結果を招いてしまった事例が少なくありません。

 

NG:6「反撃」

大前提として、ソーシャルメディアはオープンフォーラムであるという原則を忘れてはいけません。たとえユーザーに否定されたとしても、否定をさらに強く否定するような反撃は、火に油を注ぐようなものです。

否定に関しては即座に対応するのではなく、落ち着いて冷静に受け止め、たとえ苦情や侮辱だったとしてもそれを改善するためにできることを実行してください。

 

NG:7「テンプレートを多用する」

定型的な回答を用意しておけば、確かに対応時間は節約できるでしょう。しかし、ユーザーはテンプレート応答であることを素早く察知し、企業に対する信頼も魅力も失ってしまいます。ソーシャルメディアを活用しているユーザーのほとんどは、機械ではなく人とのコミュニケーションを求めています。

SNS戦略において最も重要な力は「人間的要素」だということを忘れずに、時間はかかっても都度応対を実施する戦略が正解です。

 

NG:8「パーソナルな情報を明らかにする」

個人情報というといわゆる電話番号やログイン名などになりますが、こうした情報だけを守れば良いというものではありません。

もし個人事業の経営者本人が積極的に展開しているマーケティング戦略であれば別ですが、そうではなく企業として投稿するなら、運用者の身元は明らかにすべきではありません。あくまでパーソナルブランドを作成し、ブランドの背景にいる多様な人物を総合して、ブランドという個性を構築することが重要です。

 

NG:9「露骨に宣伝を行う」

残念ながらソーシャルメディアプラットフォームのユーザーは、そもそも露骨な広告を見たくはありません。

ブランドとしての個性は認めますが、投稿内容が露骨に宣伝だと感じる場合、あっという間にユーザーの信頼を失うことになります。投稿はあくまで実在的で想像力に富み、魅力的な内容にすることに集中しましょう。

 

NG:10「誤解を招く投稿をしない」

ソーシャルメディアは協力な宣伝ツールです。さまざま勝手な解釈ができてしまうことで、批判にさらされやすいリスクがあります。投稿する前に、その投稿に意図しない意味・解釈・隠語などが含まれないか確認が必要です。

Brackberry ad from Iphone

2000年代一世風靡した携帯端末「Brackberry」のTwitter投稿はiPhoneから投稿され話題となりました。

 

NG:11「強引なセールス」

SNSは広告媒体としてのみ機能するものではありません。強引なセールスはユーザーを苛立たせ、社会的信用を失わせます。

世界展開するアメリカ発のハンバーガーチェーン「バーガーキング」が行った広告キャンペーン「WHOPPER SACRIFICE」はFacebookアプリケーションをダウンロードし、Facebookの友達リストから友達を10人削除するとハンバーガー1個が無料で交換できるクーポンを発行するというもの。Facebookはキャンペーンを即座にシャットダウンしました。

bking-whoppersacrifice

ソーシャルメディアはあくまで人間関係に支えられるものであることを理解し、フォロワーを遠ざけないセールス手段を講じる必要があるのです。

 

NG:12「大量に投稿する」

ユーザーのため面白いコンテンツを量産する姿勢は素晴らしいですが、どんなに魅力的なコンテンツでも過ぎたるは及ばざるが如しです。

また量を稼ぐため同種のコンテンツや退屈なコンテンツを繰り返し投稿する単調なやり方では、かえってユーザーは離れていく確率が高いでしょう。

 

NG:13「カスタマーサービスをしない」

ソーシャルメディアは、優れたカスタマーサービスを提供できる場でもあります。ユーザーからの質問やコメントには敏感に反応し、素早い回答で懸念を解決してください。

優れた応答性はユーザーから高く評価され、効果的なバイラル・マーケティングを可能とします。コメントの放置や無視といった対応は、ブランドを損ねる致命傷になる場合もあります。

 

NG:14「ほとんど活動しない」

前項とは真逆ですが、場を立ち上げるだけ立ち上げて、何か告知があるとき以外はほとんど情報発信を行わない戦略を取っている企業が少なくありません。しかしながら新しい情報が追加されない場合、フォロワーが飽きて離れてしまうのは当然です。

TrustyShoppeは少し異なるテキストで同じ画像を使用していました。

ユーザーの興味を惹くためには、常に人気のハッシュタグを見つけたり、会話をフォローしたりといった地道な活動を行いましょう。ミーム、ジョーク、写真などあらゆるものに参加し、コンテンツを豊かにしながらユーザーを楽しませてください。

 

NG:15「フォロワーを無視する」

フォロワーを無視することは、彼らの興味を完全に失わせる行為です。下手に返信しないほうが良いとばかりに、コメントや提案、その他のフィードバックに一切返信しない戦略は大きな誤りと言えます。

SNSはすべての通信が双方向であることを再認識し、フォロワーとコミュニケーションを取り、企業ブランドについての対話を継続させてください。

 

NG:16「フォーマルに徹する」

ソーシャルメディアでは、ユーザーは機械ではなく実在の人とのコミュニケーションを期待しています。礼儀をわきまえるのは大切ですが、過度に制限した形式的なやり取りではユーザーの心を掴むことはできません。

企業である限りプロフェッショナルではあるべきですが、明るい雰囲気で、仲間と話すかのような気軽なコミュニケーションができるようにしましょう。

 

NG:17「最終確認をしない」

公開前に綴りや文法の間違いがないか校正を実施しない企業は、往々として大きな失敗を犯しやすいです。

リアリティ番組『カーダシアン家のお騒がせセレブライフ』に出演していた実業家・スコットディシック氏は、スポンサー企業からの投稿指示 “How’s this copy Jade?” and “At 4 pm est, write the below.” もそのままInstagramに投稿してしまいました。

そもそもエラーが多すぎる内容は専門性を疑われ、企業のブランドイメージまで損なう結果となるでしょう。ソーシャルとは言え、あくまで企業のパブリックイメージを作成していることを忘れずに、ミスのない運用に徹してください。特に海外マーケティングに活用する日本企業は注意が必要です。

 

まとめ

海外マーケティングの主流となっているSNSについて、ともするとブランドの信頼性を大きく損なう可能性のある間違い戦略について解説しました。ただしこれらの間違いは、担当者が日々の努力を払うことで十分に回避することが可能です。

ソーシャルメディアは、ユーザーと良好な関係を築き、顧客を獲得・維持するために欠かせない場となりました。成功すれば企業を成長させますが、不適切な運用はブランドの信頼度を下げ、ファンを遠ざけることになります。適切な運営を行い、正しい方法でSNSを活用してください。日々すべての投稿を精査し、管理することが重要だと言えるでしょう。

 

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執筆者プロフィール


Kaita

宇佐美 海太 マーケティング部マネージャー

弊社の「デジタル x アナログマーケティング、コーポレートブランディング」を統括しています。東京生まれ、南欧育ち。ヨーロッパの生活は1年だけですが、人生が劇的に変わりました。自分を育ててくれた"日本と世界"への感謝を胸に、「日本と世界をつなげること」が生涯のテーマです。趣味はプロレス鑑賞・料理です。