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2020年01月23日

インバウンド観光客の心をつかめ!
「Destination Marketing (デスティネーション・マーケティング」って?

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日本政府は東京オリンピック・パラリンピックが行われる2020年に4000万人、そして2030年に6000万人のインバウンド客を獲得することを目標に掲げています。これはあくまでも目標ですが、政府が力を入れている施策の1つであることから、今後インバウンド客の増加が見込めるだろうというのが大方の見方です。


(参照:やまとごころ.jp

そこで昨今、日本でも話題になりつつあるのが、Destination Marketing (デスティネーション・マーケティング)です。本記事では、Destination Marketing (デスティネーション・マーケティング)についての基本的事項を説明するとともに、Destination Marketing (デスティネーション・マーケティング)を成功させるためのポイントについて紹介します。

Destination Marketing (デスティネーション・マーケティング)とは

そもそもDestination Marketing (デスティネーション・マーケティング)とは何でしょうか。

Destination(デスティネーション)とは旅行や観光の目的地を指しますが、この目的地(デスティネーション)を商品として捉え、顧客をその目的地に引き込み、地域や特定の企業が大きな経済効果を上げることを目指して行われるマーケティングが、Destination Marketing (デスティネーション・マーケティング)です。

例えば現在、日本においてインバウンド客に大人気といわれている「ゴールデンルート」と呼ばれる観光ルートがあります。ゴールデンルートの中でも特に人気なのが、東京・箱根・富士山・名古屋・京都・大阪を巡るルートです。これはインバウンド客の口コミが自然に広がった側面がある一方で、インバウンド客がゴールデンルートに興味を持つようにWeb広告を掲載したり、多言語サイトを制作したり、SNSで情報を拡散したり、インバウンド客が楽しめるプランを設けたりするなどのDestination Marketing (デスティネーション・マーケティング)が効果的に行われたためともいえるのです。

そして今、この「Destination Marketing (デスティネーション・マーケティング」に大きな注目が集まっています。現在のインバウンド客は、日本の新しい観光地を探しています。下記の図は、2018年のインバウンド客の出身地を示したものですが、東アジアからのインバウンド客が際立って多いことが見て取れるかと思います。

さらに、東アジアからのインバウンド客の多くは、「リピーター」であるといわれています。日本のゴールデンルートはすでに体験済みで、さらなる魅力を探しに日本を再訪問するといわれる人々です。つまり、東アジアからのリピーターたちを獲得するために、日本各地でインバウンド客の争奪合戦が行われているのです。そんな中、なんとなくの施策を行っているだけでは、インバウンド客の獲得には繋がりません。

そこで重要になるのが、Destination Marketing (デスティネーション・マーケティング)です。

ターゲットとする地域を商品とみなし、その地域を買ってもらう(訪問してもらう)ように、計画的にマーケティングを行うことで、大きな成果が期待できると考えられているのです。その規模は様々で、日本政府が目指す「日本」へのインバウンド客を増やすという施策もDestination Marketing (デスティネーション・マーケティング)ですし、各自治体や1企業がインバウンド客に向けて行う小規模な施策もDestination Marketing (デスティネーション・マーケティング)と呼ぶことができます。

Destination Marketing (デスティネーション・マーケティング)に関する日本の動向

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(参照:やまとごころ.jp

Destination Marketing (デスティネーション・マーケティング)は、海外ではあたり前の考え方として定着していますが、日本ではそれほど認知度が高くないのが現状です。しかし、インバウンド客の増加は日本政府が掲げる大きな目標の1つで、政府主導で政策が行われています。
その一つが国土交通省の環境庁が進めるDestination Marketing (デスティネーション・マーケティング)推進プロジェクト「
日本版DMO」です。

日本各地のインバウンド関連の団体を政府公認の「DMO(Destination Marketing Organization:観光地域づくり法人)」として認定し、インバウンド事業の推進のために政府が支援することで、インバウンド業界を盛り上げようとする取り組みです。
政府主導の取り組みのため非常に大きなお金が動いているのですが、平成31年3月29日に実施された「
世界水準のDMOのあり方に関する検討会」の報告を見る限りでは、認定された団体であっても、Destination Marketing (デスティネーション・マーケティング)に戸惑っている様子が伺えます。日本ではまだ新しい考え方のため、いまだ手探りの状態という団体が多いようです。

Destination Marketing (デスティネーション・マーケティング)を成功させるためのポイント

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では、Destination Marketing (デスティネーション・マーケティング)を成功させるためには、どのようなポイントを押さえる必要があるのでしょうか。

1つは海外の最新の知見を取り入れることです。Destination Marketing (デスティネーション・マーケティング)は日本では新しい考え方である一方、海外ではすでに定着した考え方です。そのため、海外の最新知見から学べることは多くあるでしょう。
もう1つは「日本の独自性」を鑑み、日本版のDestination Marketing (デスティネーション・マーケティング)を突き詰めることです。日本は地理、時代背景、カルチャーなど、様々な点から、海外とは異なった特徴を有しています。そのため、日本独自のDestination Marketing (デスティネーション・マーケティング)についても考える必要があるでしょう。

これらの観点を踏まえたうえで、Destination Marketing (デスティネーション・マーケティング)を成功させるためのポイントを紹介します。

1.インバウンド客のカスタマージャーニーを分析し、必要な施策を行う

インバウンド客のカスタマージャーニーに着目し、必要な場所に適切な施策を行うことで、Destination Marketing (デスティネーション・マーケティング)の成果を高めることができます。日本へのインバウンド客の多くは、「日本が好き」という特徴がありますが、日本語が問題なく読めるかといえばそうではありません。日本人向けの日本語サイトは、インバウンド客は敬遠します。その代わりに多言語サイトや、母国で作成された日本観光に関するサイト、SNSを中心としたソーシャルメディアから情報収集します。インバウンド客に自分の地域へ来てもらおうと思った場合、自社のWebサイトを充実させるだけでなく、インバウンド客のカスタマージャーニーの経路を分析し、SNSでの情報発信に注力するなど、適切な仕掛けを組むことが非常に重要となります。最近ではカスタマージャーニーは短期間で移り変わる傾向にあり、最新の海外デジタルマーケティングに関する情報を常に更新することが重要でしょう。

2.SNSを効果的に活用し、爆発的な人気獲得を狙う

上記で自社のWebサイトの充実だけでは不十分と書きましたが、SNSを利用し、爆発的な人気の獲得を狙うことはもちろん可能です。海外では日本以上にSNSのビジネス利用が普及しているため、SNSコミュニティで人気が獲得できるような仕組みを構築し、Destination(目的地)の人気を高めるというのは非常に効果的な方法です。しかし、Webサイト自体が急に人気になるということは考えにくく、注目を集めるきっかけとなるのは、インバウンド客の心を揺さぶる「写真」や「動画」です。SNSを通じた海外デジタルマーケティングを行おうとする際には、動画マーケティングや多言語動画制作について十分に学ぶ必要があるでしょう(多言語動画制作に興味のある方は、こちらの記事もご参照ください)。

3.インフルエンサー・マーケティングを活用する

現在、世界のDestination Marketing (デスティネーション・マーケティング)において、SNSの活用と同様に注目を集めているのがインフルエンサー・マーケティングです。インバウンド客の興味は、日本の自然や建造物、文化などを「見る」ことから、文化や祭りを「体験する」ことに変わりつつあるといわれています。人気インフルエンサーが現地で体験した内容をSNSに投稿し、その観光地がバズったということは往々に聞かれることです。昨今の動画やインフルエンサー人気を活用し、海外デジタルマーケティングを駆使し、Destination(目的地)をバズらせるということは十分可能なマーケティング戦略といえるでしょう。

4.日本政府や都道府県、市町村が行う施策を確認し、協力関係のもとで進める

日本政府や都道府県、市町村が行う施策を常に確認し、協力関係のもとで進めることで、Destination Marketing (デスティネーション・マーケティング)の成果はより大きなものになります。特に今後日本政府は、インバウンド客の増加に向けて数々の施策を打ち出していくことが予想されますので、それらの施策を常に確認し、協力関係のもとで行えることがあれば、積極的に参加することが望ましいでしょう。しかし、これはあくまでも自社のみで進める施策ではないため、自社企業の思い通りに進むというわけではありませんので、その点は十分配慮することが重要です。

5.Destination Marketing (デスティネーション・マーケティング)に精通した企業との連携

Destination Marketing (デスティネーション・マーケティング)は日本ではまだ新しい考え方になります。プロジェクトを軌道に乗せるためには、Destination Marketing (デスティネーション・マーケティング)に精通した企業と連絡をとり、アドバイスを受けることが重要です。例えば、インバウンド向けの商品開発やサービス提供であれば、観光業に精通した企業からのアドバイスを受けることが近道になりますし、地域や企業の知名度向上のためには、海外デジタルマーケティングやWebマーケティング、SNSマーケティングや動画マーケティングに精通した弊社のような企業と連携をとることが近道となります。もし、自社企業だけでの取り組みが難しいようでしたら、早めに専門家と相談できる経路を作っておくことが望ましいでしょう。

終わりに

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本記事では、今後インバウンド業界の話題となるであろうDestination Marketing (デスティネーション・マーケティング)について紹介しました。2030年に6000万人のインバウンド客の獲得を目指している日本。今後インバウンド市場は拡大していくと予想されますが、その一方で競合も多いのがインバウンドビジネスです。

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公益社団法人 香川県観光協会 様 ×
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執筆者プロフィール


Kaita

宇佐美 海太 マーケティング部マネージャー

弊社の「デジタル x アナログマーケティング、コーポレートブランディング」を統括しています。東京生まれ、南欧育ち。ヨーロッパの生活は1年だけですが、人生が劇的に変わりました。自分を育ててくれた"日本と世界"への感謝を胸に、「日本と世界をつなげること」が生涯のテーマです。趣味はプロレス鑑賞・料理です。