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理論的に学ぶ
2019年10月08日

日本企業が海外マーケティングを開始するときに、気をつけるべきポイント
《インバウンド編》

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インバウンドが好調、という情報を耳にしたことがあると思います。そうです。今、インバウンド市場はものすごい速さで成長しています。

下記の図は、2018年までの訪日外国人の数を示したものです。ここ数年、訪日外国人の数は急激に増加しています。2020年の東京オリンピック・パラリンピックに、2025年の大阪万博と日本では一大イベントも控えており、インバウンド市場の好調は今後も継続するだろうというのが大方の見解です。このビッグウェーブに乗ることができるか否か、それは海外マーケティング進出を今始めるかどうかにかかっています。本記事では、インバウンドに関連した海外マーケティングを始めようと考えている方のために、気をつけるべきポイントをまとめました。参考になれば幸いです。

 

日本におけるインバウンドの今

2018年に、訪日外国人の数が初めて3000万人を超えました。2019年においても9月現在、2018年を超える高い値で推移しており、2018年の数を大きく上回るだろうと予想されています。2018年の訪日外国人約3100万人の内、全体の約80%が「アジア」からの訪問者で、その数は約2700万人でした。国別のデータでいえば、中国、韓国、台湾、香港が上位を占めます。また、近年訪日観光客が急増している国は、中国、台湾、タイ、フィリピン、ベトナム、インドなどです。

日本企業が海外マーケティングを開始するときに、気をつけるべきポイントー国別訪日外国人人数

<参照:JNTO「国別訪日外国人人数」>

インバウンドというと、訪日外国人のみがターゲットのように感じてしまいますが、現在、多くの外国人が日本に興味を持ち、いつか訪問したいと考えています。つまり、世界中の人々がインバウンドの対象となりうるということであり、どれだけ大きな可能性を秘めている市場であるかは容易に想像がつくと思います。また他の海外マーケティングと比べると、日本国内を土台にして行えるマーケティングであることから、企業からすると非常に取り組みやすい分野であることも人気の1つです。

 

インバウンドマーケティングの難しさ

では、今すぐにインバウンドマーケティングを開始すれば成功を収めることができるのでは、と思うかもしれませんが、それほど簡単なものではありません。その理由を説明します。

 

まず1つ目に挙げられるのは、多くの競合の台頭です。インバウンドの好調はここ数年の日本市場のトレンドともいうべきもので、多くの企業がインバウンド関連の事業を開始しました。また、以前は日本人観光客に焦点を当てていた観光関連企業・施設も、その多くが外国人観光客に焦点を切り替え成功を収めています。つまり、インバウンド分野はすでに多くの企業がひしめく大激戦区であるといえます。

 

2つ目は、マーケティングの難しさです。本ブログでは、アジアのマーケティングを支える検索エンジンやSNS事情について紹介してきましたが、国ごとに効果的なマーケティング戦略は大きく異なります。顧客は海外に住む外国人になるわけですが、彼らに効果的にPRし企業として利益を得るためには、デジタルマーケティングの専門的な知識が間違いなく必要になるでしょう。

 

3つ目は、インバウンドマーケティングは世界情勢や環境問題に大きな影響を受けるということです。例えば2019年9月現在、日本と韓国の関係はこれまでにないほど悪化しています。2018年に好調であった韓国からの訪日客は、2019年になり激減しています。2019年8月の訪日韓国人数は前年度比−48%であり、韓国人をターゲットにインバウンドを進めてきた企業は、現在大きな打撃を受けています。

 

4つ目は、訪日外国人客の動向が常に移り変わることです。例えば、数年前は訪日外国人の多くが初来日であり、大手エージェンシーやツアーを利用して来日している人々がほとんどでした。しかし、現在の訪日外国人の6割はリピーターであるといわれています。日本のことをよく知っているリピーターは、真に行きたいところを求めて独自のルートを設計するようになりました。有名観光地への訪問客は減少する一方でローカルスポットの人気が高まり、また、ホテル利用客が減少する一方で民泊利用者が増えつつあります。観光に必要な情報源は大手webサイトから個人ブログやSNSに変化し、日本製品を「買う」ことから日本を「体験」することに重きが置かれるようになってきました。外国人の日々移り変わる最新の動向を常に把握することができなければ、インバウンド分野での成功は難しいでしょう。

 

これらはほんの一例に過ぎませんが、現在人気沸騰中のインバウンドも、十分な戦略が練られていない場合、成功を収めることは難しいといえるでしょう。

 

インバウンドで成功を収めるために

上記では、少し厳しいことを書きましたが、現在インバウンドは大きな狙い目の1つであることは間違いありません。日本政府は、東京オリンピック・パラリンピックが開催される2020年に4000万人の訪日外国人受け入れを目指しており、国の政策とも相まって進むインバウンドは、現在の日本における海外マーケティングの目玉といえるでしょう。適切なマーケティング戦略を練り、大切なポイントを押さえた上でインバウンド市場に参入することで、大きな成功を収めることができます。いくつかのポイントを紹介します。

 

1.外国人の今を知る

インバウンドは、相手がいて初めて成り立つビジネスです。相手の動向を常に把握する必要があります。日本政府観光局(JNTO)が公表している最新の資料を利用することでインバウンドの大まかな動向を知ることはできますが、訪日外国人の詳細な状況やトレンドなどを知るためには、インバウンドに精通した企業と密に連携をとり、最新の情報を常に取得できるようにしておく必要があるでしょう。

弊社では、海外マーケティングに興味のある方を対象に、定期的に無料セミナーを開催しております。世界最先端の海外マーケティングに関する情報を得られる場となっておりますので、興味のある方は奮ってご参加ください。

 

2.適切なPR方法で外国人にアプローチする

適切な手段を用いて外国人にPRすることが重要です。以前は多言語で閲覧可能なWebサイトの数が限られていたため、早くから多言語サイトを制作した企業は大きな成功を収めることができましたが、現在は多くの多言語サイトが台頭しており、多言語サイトを持つだけでは十分ではありません。

日本を訪れる多くの人々は観光地の情報をInstagramやFacebookなどのSNSから取得しており、効果的にPRを進めるためにはSNSを活用したマーケティング戦略の知識が必要になります。また、今後は動画への依存度が大きくなると考えられており、文字ベースの情報源から、動画ベースの情報源へとトレンドが移ることも十分考えられます。さらに、デジタルコンテンツを効果的に活用し、訪日外国人が日本での旅行体験を積極的にシェアするように仕向けることも必要でしょう。世界のデジタルマーケティングは、非常に速く移り変わります。世界のマーケティングトレンドとその活用方法を十分に理解することが重要です。

 

3.レベニューエンジンモデルを作成し、収益の確実化を図る

インバウンドは、外国人の動向に大きな影響を受ける市場です。彼らの好みやトレンドが大きく変化した際、インバウンド分野で継続して利益を上げることができずに倒産の危機に追い込まれるといったことがないように、専門家と相談をしたうえで「レベニューエンジンモデル」を作成することが望ましいでしょう。レベニューエンジンモデルとは、企業の収益を最大限伸ばすことを目的に、企業の戦略やプロセス、コンテンツ、分析などを統合させた企業の大戦略と呼べるものです。道理にかなったレベニューエンジンモデルを作成しておくことで、一時の成功や失敗に左右されず、安定した収益を上げ、成長していける企業になることができるでしょう。レベニューエンジンに関しては、過去の記事もご参照ください。

世界のB2Bマーケのトレンド
「Revenue Engine」

 

おわりに

インバウンドは、現在のマーケット市場の目玉ともいえるジャンルです。しかし、相手(外国人)の影響を非常に強く受ける市場ともいえるため、デジタルマーケティングや海外マーケティングの知識、海外で活用されているSNSや検索エンジンの活用方法、多言語サイトや多言語動画制作の技術などが不足している場合、ビジネスを軌道に乗せることは非常に難しいといえます。しかしながら、弊社のような海外マーケティングに特化した企業と連携をとりながら進めることで、不足した知識・技術を補い、成功に大きく近づくことができます。

インバウンド関連の事業に興味がございましたら、弊社までお気軽にお問い合わせください。皆様の世界進出のお手伝いができること心待ちにしております。

 

執筆者プロフィール


Kaita

宇佐美 海太 マーケティング部マネージャー

弊社の「デジタル x アナログマーケティング、コーポレートブランディング」を統括しています。東京生まれ、南欧育ち。ヨーロッパの生活は1年だけですが、人生が劇的に変わりました。自分を育ててくれた"日本と世界"への感謝を胸に、「日本と世界をつなげること」が生涯のテーマです。趣味はプロレス鑑賞・料理です。