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2021年07月02日

リアルブルーオーシャン「宇宙を舞台にする世界の企業9選」
~スペースマーケティング時代の鳴動~

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月その他の天体を含む宇宙空間は、主権の主張、使用若くは占領又はその他のいかなる手段によっても国家による取得の対象とならない

これは、昭和42年(1967年)に公布された宇宙空間における国家活動を律するために国際連合が定めた「宇宙条約」の一文です。

最近、「宇宙」に関する話題が多くなってきたと感じている方も多いのではないでしょうか?

2019年12月アメリカでは「アメリカ宇宙軍(U.S. Space Force)」が正式に誕生し、それに続いて日本でも2020年5月に「宇宙作戦部隊」が新設され話題になりました。その他にもオーストラリアも2022年に「宇宙部門」の創設を表明。フランス宇宙軍は既に宇宙空間で初めての実践演習まで行っています。

この話を聞くと「いよいよ宇宙人が地球に攻め込んでくるのか⁈」と不安になってしまう方もいるかもしれませんが、実は今「宇宙産業が熱い! 」のです。今回は、まさにリアルブルーオーシャンともいえる「宇宙」をマーケットとする世界の企業をご紹介します。

過熱する宇宙ビジネス市場

「宇宙なんて私たちの生活に関係ない。」と思う方もいるかもしれませんが、デジタル化社会を生きる私たちの生活が衛星データに依存していることはあまり知られていません。前述したフランス宇宙軍の軍事演習も、自国の人工衛星を守るためのもの。データ駆動型社会に生活している私たちは「宇宙」と切っても切れない関係にあるのです。

日本でも2016年に「宇宙活動法」が策定され、翌2017年には「宇宙産業ビジョン2030」が発表されました。これまで参入障壁が高かった宇宙産業を国の成長産業の1つとして、民間企業の参入など宇宙ビジネスを促進する狙いがあるようです。いよいよ「宇宙ビジネス」が民間企業に対しても開かれてきたといっても過言ではありません。

モルガン・スタンレーの予測によると、2019年には37兆円規模だったものが2030年には70兆円、2050年には100兆~300兆円規模になると言われています。これは自動車産業に迫る大きな市場規模です。

2020年イーロン・マスク氏率いるSpaceX社は民間初の宇宙船「クルードラゴン」で、国際宇宙ステーションへと飛び立ちました(日本人宇宙飛行士、野口聡一さんも搭乗していましたね! )。Amazonの創始者ジェフ・ベゾス氏も自身が設立した宇宙開発企業ブルー・オリジン社初の有人宇宙飛行に参加すると表明すると共に、同席できる1座席の値段がオークションで30億円で落札され大きな話題となりました。いま、世界中の多くの企業が「宇宙」を新しい市場として捉えているのです。

 

宇宙をマーケットとする世界の企業

Astrobotic

2007年に設立されたアメリカのペンシルベニア州に拠点を置く企業です。「月面への物資輸送」という宇宙ロジスティクスシステムの構築を目指す世界最大の民間企業です。2023年、SpaceX社の大型ロケット「Falcon Heavy」を使用して月面着陸船を打ち上げることになっています。

Masten Space Systems

アメリカカリフォルニア州を拠点とする「再生可能なロケットの設計や分析」を行う会社で、2004年に設立されました。ミッションとして月や火星など宇宙エコシステムの構築をめざしています。そのためのファーストミッションとして、月への定期的かつ安定的なアクセス。水、メタン、レアアースなどの資源抽出・利用に取り組んでいます。

OneWeb

何万個も衛星を打ち上げることによって世界中をインターネットで繋ぐ「低軌道衛星コンステレーション」を用いた衛星通信を構築している企業です。ソフトバンクグループが投資していましたが、計画の遅延や資金調達に失敗し、米連邦破産法11条を申請していましたが、英政府やインド企業による買収が発表され、復活しています。

Space Know

2013年に設立された人口衛星データを企業や政府に提供する企業です。衛星画像などを使用することで、国や企業の経済活動を追跡することが可能となります。中国の経済指数を算出したり、衛星データによる「ヨーロッパ地域における新型コロナウィルスの第二波の分析」などを行い話題になりました。

Made In Space

国際宇宙ステーション用の無重力でも稼働する3Dプリンターを製造しています。世界で初めて宇宙環境で製品を製造することに成功しています。これは「宇宙で必要なものは全て地球上で作成してから宇宙に打ち上げる」という常識を覆したともいえる、宇宙産業での大きな1歩を実現した企業です。今後は、材料を地球以外で現地調達して、現地で製造することを目指しているそう。

Rocket Lab

ニュージーランド発のロケットベンチャー企業であるRoket Lab。同社保有の小型ロケットは現在までに数多くの小型衛星や米政府の物資輸送を行ってきました。今後、中型ロケットの開発を行い、スペースXのライバルとなると見られています。

 

日本発の宇宙ベンチャー企業

まだ数は少ないですが、日本のベンチャー企業も世界を舞台に活躍しています。

■株式会社アストロスケールホールディングス

2013年に創業以来、宇宙産業の大きな課題であるスペースデブリ(宇宙ゴミ)の除去事業の開発に取り組む世界で唯一の民間企業です。日本・シンガポール・英国・米国・イスラエルと5か国を拠点に活躍しています。2021年3月、民間企業として世界初のデブリ除去衛星の打ち上げに成功しています。

株式会社ALE

「科学を社会につなぎ 宇宙を文化圏にする」をミッションに掲げ、世界初の衛星を用いた「人口流れ星」の開発を行う企業です。その他にも衛星を活用した大気データの解析などの研究開発を行っています。

株式会社 ispace

月面着陸船や探査車を開発している企業です。究極の目標は、月資源を活用し宇宙インフラを構築することで、人類の生活圏を宇宙に広げていくこと。2022年、2023年にはSpaceXのロケットに探査車を搭載して、月へと向かう予定です。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか? 今をときめく宇宙産業。今回の記事で紹介させていただいた企業はそのなかでもごくわずかです。米国では既に1000以上の宇宙ベンチャーが存在し、GAFAをはじめとするテックジャイアント達は既に宇宙産業へと参入を進めています。今後テクノロジーの進化と共に、宇宙ビジネスのコストも飛躍的に下がることで新しいビジネスチャンスが次々生まれてくることが予想されます。新型コロナウィルスによる地球規模のパンデミック、二酸化酸素排出規制の世界的なうねり、度重なる自然災害。昨今地球が迎えているこれらの事象を通じて、いま人類は「地球という場所の有限性」に直面しているのかもしれません。そうした大きなトレンドを背に、宇宙へとビジネスチャンスが拡がりつつあるなかで、これまでの”グローバルマーケティング”は将来”スペース/宇宙マーケティング”へと領域を拡張していくかもしれません。

インフォキュービック・ジャパンでは、こうしたメガトレンドを念頭に置きながら日本企業の海外市場に向けたグローバルマーケティングをご支援しています。新時代のグローバルマーケティングに関してお困りでしたら、ぜひお声掛けください!

吉田 真帆

吉田 真帆 マーケティング部 プランナー

弊社の「コンテンツマーケティング(企画・記事執筆)、メールマーケティング」を担当しています。オーストラリアの永住権取得後、思いもよらず日本に帰国。「愛のあるコンテンツ作成」がモットーの一児の母です。趣味はランニング・ヨガ・料理・読書。