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2021年04月27日

ユーモアたっぷり!
「世界の心をつかむ、B2B動画5選」
~笑いは最高の薬~

動画、観るだけじゃなく、マーケティングに活用していますか?

時代とともに移り変わってきた主要メディア。いままでB2B企業にとって「動画」は、マーケティング施策のほんの一部として認識されてきました。しかし、近年最も高い成長を見せている「デジタル動画市場」を認識しつつ、まだ本格的に動画を活用していない企業マーケターの方は「そろそろやらなきゃなぁ…」なんて感じ始めているのではないでしょうか?

世界で38億人以上のユーザーを抱える主要SNSは既に動画機能を実装しています。ユーザーが動画を通じて情報に接するタッチポイントは飛躍的に増えているのです。また、動画に慣れ親しんでいる「ミレニアル世代」が、ビジネスの意思決定主体世代になったことで、動画を中心としたマーケティング施策の重要性は今後も増していくでしょう。

Wyzowlの2021年に行われた最新の調査によると「86%のB2B企業が、既に動画をマーケティングツールとして使用している」と回答しています。さらに、B2B企業のマーケターの87%は「動画を活用することでROI改善をもたらす」と報告しており、企業マーケティングにおける動画活用の有効性は明らかです。動画マーケティングの効果を最大限発揮するためにも、適切な戦略・方法をマーケッターが学び、そして自社に採用することが重要です。

そこで、今回はこれからますます成長していくであろう動画マーケティングにおける「世界の秀逸な動画マーケティング5選」をご紹介します!

 

Adobe :‟Click, Baby, Click”

Adobe が提供している「Adobe Experience Cloud(統合型マーケティングクラウドソリューション)」の認知拡大のために制作されたこの動画。「ビジネスを行う上でほんのわずかな見落としや異常事態によって、絶望に陥る可能性がある」という切り口でストーリーが展開していくユーモア満載の動画です。多くの企業が無視しがちな分析作業を怠ることで「もっとクリックを増やしてほしい」という要望が、大惨事(?)に繋がってしまうオチになっています。マーケティング部門で働く人々の感情に訴えかけるメッセージが込められており、世界のマーケッターの共感を得ることに成功している動画と言えるでしょう。

 

Slack:‟So Yeah, We Tried Slack…”

コミュニケーションツールを提供するSlackは、実際にSlackを導入した企業事例として動画を活用することで、説得力のある動画を作成しました。「Slackを使ってみた!」では、モキュメンタリースタイルというフィクションをドキュメンタリー映像のように見せる手法を取り入れました。この動画はSlackの技術的な詳細やインターフェイスの画像などを多用するのではなく、実際にSlackを活用している人が語るストーリーのなかで――ナチュラルな形で――Slack機能を説明しています。Slackがどのように機能するかだけでなく、人間的で、ユーモアのあるブランドであることを示しています。

 

Salesforce:‟Barclays is a Trailblazer”

顧客管理システムの世界的リーダーであるSalesforceも、マーケティング施策として多くの動画を制作し活用しています。

この動画では、クライアントであるバークレイズ銀行のみに焦点を当てており、Salesforceの製品についてはほとんど言及されていません。「クライアントが直面していた課題・ニュース・Salesforceが提供した解決策・サービス・機能したもの・機能しなかったもの」など全てがこの動画に語られています。実際のクライアントのニーズに焦点を当てることで、非常にわかりやすく、そしてパワフルにSalesforceのサービスを紹介しています。


< Salesforce : Customer Success Story >

また、動画だけではなくテキストによるコンテンツ「お客様成功事例(Case Studies)」を組み合わせて公開することで、顧客の成功体験をより深く印象的に伝えることに成功しています。Salesforceの例からは、動画とテキスト記事を掛け合わせることでユーザーの態度変容を促す素晴らしい戦略を生み出していることを学べます。

 

Taulia:“Early Payment Discounts”

クラウド型のB2B金融サービスを提供する「Taulia」は、動画コンテンツを戦略的に活用している企業の1つです。Tauliaは「動画は顧客と直接会うことに勝るとも劣らないもの」と位置づけ、セールスファネルの全ての段階で動画をコンテンツとして活用しています。調べてみると、ユーモアに富み、視聴者の感情に訴えかけるような刺激的な動画コンテンツが盛り沢山です。全体のマーケティング戦略に動画を紐付けるために、CRM・マーケティングオートメーション・動画プラットフォームと動画コンテンツを連携させることで、動画ROIを測定。コンテンツを最適化するだけでなく、さらに多くのリードを顧客化するために必要なインサイトを取得・分析し、確固たる動画マーケティング戦略を構築しています。

こちらの動画は受賞歴のあるコマーシャル「Get Rid of Cable」のパロディー動画です。自社のサービスを利用しないことで、起こり得る一連の出来事をユーモアを踏まえて紹介しています。ポップカルチャーに根付いた人気動画を真似ることで、動画の魅力を各段に高めることに成功しています。

 

Zendesk:‟I like it when he gives me the business”

米国のクラウド型カスタマーサービスプラットフォームを提供する「Zendesk」は、「認知の拡大・製品デモ・カスタマーサポート・顧客事例・組織文化・価値観」などを伝えるために、幅広く動画を活用しています。巧妙なストーリーテリングとユーモアのある動画で、顧客の感情を刺激し掴み、顧客とのより良い関係を構築することに成功しています。そんなZendeskの動画のなかでも、この動画には多くのヒントが詰め込まれています。
企業と顧客の立場の声を老夫婦のインタビューに置き換え、それぞれの立場から「Zendesk」という企業がどのように素晴らしい企業であるかを伝えています。役者さんの演技もピカイチですが、設定・構成・ストーリーの伝え方も思わず「さすが!」と言ってしまう動画です。

 

成功につながるB2B動画マーケティングのヒント

世界の動画マーケティング5選 (1)

世界中で多くの企業が動画を活用していますが、優れた動画コンテンツを制作し動画マーケティングを成功させることは一筋縄にはいきません。しかし、たとえば以下でご紹介する「動画の効果を高めるTips」を活用することで、少しでも御社の動画マーケティングの成功確率を高めることができるのではないかと思います。

check 動画は視聴者の「感情」に訴えかける

B2B企業はマーケティングにおいて「ユーモア」を排除する傾向にあります。硬質なイメージがいまだ拭えません。Laughter is the best medicine./笑いは最高の薬である」ということわざが表すように、人々は「笑うこと」が大好きです。本格的なコメディ動画を撮影する必要はありませんが、顧客が抱える一般的な問題を楽しむような、ちょっとしたユーモアを組み込むことは、視聴者の心を掴むうえでポジティブに作用するでしょう。

感情は、理論を打ち負かすパワーを持っているのです。

check 商品を「売る」より、ストーリーを「語る」

「製品やサービス」をダイレクトに販売するThe営業的なアプローチではなく、実用的なアドバイスやメリットを動画で物語ることでユーザーに付加価値を伝えます。動画マーケティングは、ストーリーテリングの力を活用し、ユーザーの心に火をつけましょう!

check プラットフォームを理解する

優れた動画マーケティングを行ううえで不可欠なこと。それは、動画プラットフォームはYouTube?Facebook?Vimeo?なのか、どれかを組み合わせて活用するのか、制作する動画はスマホ特化の垂直型か、16:9にするのか、そのプラットフォームに最適な動画の長さは?など、自社のターゲットユーザーに適した動画プラットフォームやSNSを選択しましょう。

全ての動画に高いコストをかける必要はありません。社員が出演したり、隠しカメラ風に撮影してみたり、インタビュー形式にするなど、創意工夫次第で様々なタイプの動画を制作することができること忘れてはいけません。また、動画におけるBGM・音楽の重要性も要チェックです。

 

まとめ

さまざまなデジタルマーケティング施策が存在する中で「動画」には確実に優位性があり、いまこの時代の消費者が求めているコンテンツです。インパクトがありわかりやすい動画は、世界中の人々を惹きつけることができるのです。自社サービスを淡々と話すような動画ではなく、世界中でビジネスを拡大し海外のユーザーの心を掴むためには、美しい映像やユーモアを含めることが大切です。さぁ、海外デジタルマーケティングに「動画コンテンツ」を活用しましょう!

そうそう、海外ユーザーの感情に訴えかける、心に響く動画コンテンツの制作は、私たちインフォキュービック・ジャパンも得意です。お困りの際は是非お申し付けください!

グローバル動画制作バナー

吉田 真帆

吉田 真帆 マーケティング部 プランナー

コンテンツ・SNS・メールマーケティングを統括しています。 オーストラリア永住権を取得したにも関わらず、思いもよらず日本に帰国。日本9年を経て、現在はシンガポールからフルリモート中。