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2021年02月08日

こんなに違う!
「B2Bサイト vs B2Cサイト」
~ペルソナの違い・購買サイクル等の違いを解説!~

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こんなに違う!「B2Bサイト vs B2Cサイト」

御社のウェブサイトはB2BウェブサイトとB2Cウェブサイトの違いを理解したうえで戦略的に構築・運用が出来ていますか?

「リード獲得」「見込み顧客からの問合せ獲得」などの目標をもったB2Bビジネス向けのウェブサイトを効果的に活用するためのサイト設計は、B2Cビジネスのウェブサイトと大きく異なってきます。私たちインフォキュービック・ジャパンも、製造業やIT業といった様々なB2B企業様とお仕事をさせて頂くなかで、多くのB2B企業様が「グローバルB2Bサイト基本設計の大切なポイント」を重要視していないことが多く見受けられます。

今回は、特にB2Bビジネスのデジタルマーケター・グローバルサイトご担当者様に向けて、有効的なB2Bウェブサイト設計に役立つ「B2BとB2Cの違い」をご紹介します。

 

1.見込み顧客(オーディエンス)の違い

①B2Cの場合

B2Cウェブサイトを制作をする場合、購入者のペルソナを仮説的に設定することは重要なポイントの1つです。

事前にアンケートやインタビュー、ウェブサイトの解析結果などを行い、「年齢・性別・嗜好」など、どのような層のユーザーが多いのかを知る必要があります。そうして一定数のターゲット像から共通する「典型的なユーザー像」をプロファイル化して、詳細に「人物像」(ペルソナ)をまとめます。ペルソナには、通常以下のものを含めます。

  • 個人情報:名前、年齢、居住地場所
  • コンテンツの好み:お気に入りのチャンネル、コンテンツ形式、トーン
  • ビジネスの背景情報:役職、意思決定プロセスにおける影響力のレベル
  • 目的:ペルソナの仕事に関連する測定可能な目標
  • 課題:ペルソナの目標を阻害している問題点、不満点

こうして像に結んだペルソナが「好むであろう」ウェブサイトの構造・UI/UXを設計することがB2Cサイトの起点になります。

②B2Bの場合

一方で、B2B企業の「ペルソナ/オーディエンス設定」はどうでしょうか?

B2Bの場合、特定もしくは単一の人物・属性を対象にするのではなく「企業の抱えるビジネス課題」をピックアップし、その課題に対する解決策をウェブサイト上で提示できるようなサイト設計をする必要があります。そして、その「ビジネス課題」に取り組むのは、企業に所属する複数人のチームであり、その中には様々な役職・役割の人たちが存在することを忘れてはいけません。

ZOOMwebsite

< ZOOM > ZOOMのウェブサイトはオプションを詳しく説明しています。

B2Bウェブサイトでは「異なる階層の、異なる課題を持ったユーザー(ステークホルダー)に対応した複層的な解決策」をわかりやすく探し出せるサイト構造が必要になります。

たとえば、「業種に合わせたソリューション」というコンテンツ。製造業のA社の顧客グループが「エネルギー」「自動車」「半導体」と複数ある場合、それぞれに異なるオーディエンスグループの要求・ターゲット像に応じたソリューションコンテンツを掲示する必要があるでしょう。これは、B2Bマーケティングの象徴的な特徴の一つです。

こんなに違う!「B2Bサイト vs B2Cサイト」

< SHARPグローバルサイト>  顧客と業界のセグメントに基づいたサイトナビゲーションを採用しています。

 

2.顧客誘導方法の違い|「衝動買い」と「リードナーチャリング」

もうひとつ大きな違いが「成約にかかる時間」です。B2CとB2Bのウェブサイト制作では、商品成約にかかる時間を考慮してウェブサイトを制作する必要があります。

①B2Cの場合

B2Cウェブサイトは、どちらかといえば短期的な勝負をしかけるサイト設計にする必要があり、いかにユーザーの離脱を防ぐサイト設計にするかに重点を置きます。

「成約/購入ページ」に行くまでのプロセスが多すぎて、ユーザーの離脱を招いてしまう設計は致命的です。可能な限りシンプルに、顧客に対しての問題解決方法を提案します。

grammarly

< Grammarly > ヘッダー部分をアニメーション化し、ユーザー行動を明確化しています。

一方で、ユーザーの衝動買いを促すサイト設計として、ECモールで使われる「関連商品」「あなたが興味がありそうな商品」をカートページに掲載することは、B2Cユーザーを刺激する効果的な仕掛けの1つと言えるでしょう。

②B2Bの場合

B2B企業のウェブサイトの場合、ウェブサイトへの訪問、問い合わせから購入までのプロセスが「長い」という特徴があります。

良い商品を見つけても、商品価格が高く、かつ企業の重要な意思決定を伴うこともあり、個人のように衝動買いできるわけではありません。また、導入に際して稟議が必要な場合が多いのでので当然だと言えます。B2Bの購入決定には平均して7人が関与していると言われています。

B2Bマーケティングにおいては、「衝動買いを促すようなサイト設計」だと、ミスマッチになってしまうリスクがあります。そこで重要になるのが、「ナーチャリング(顧客の育成)」です。ナーチャリングは、ウェブサイトに訪れたユーザーに対して、中長期的に有益な情報を提供し続け、ユーザーの興味を徐々に高めていくことで少しずつ商品の方向へ誘導していく方法になります。

ナーチャリングには「ホワイトペーパー」「ケーススタディ」「メールマガジン」「購入ガイド」「ウェビナー」といった、初期段階の担当者が解決する必要がある問題、一般的な問題解決の仕組み、商品やサービスの重要な部分を解決することが出来るユーザーにとって「有益コンテンツ」を提供します。

<Mattei > 製造業にも関わらず豊富なコンテンツを提供し顧客との長期的な関係構築に努めています。

 

3.購買サイクル・期間の違い

では、B2C⇔B2Bマーケティングで異なる「成約にかかる時間の違い」とは具体的にどのように異なるのでしょうか。具体的な例をみてみましょう。

①B2Cの場合

たとえば、美容院を予約しようと考えるユーザーは、おおよそ30分ほどで以下の行動を行います。

  • 複数の美容院を紹介するまとめサイトを流し見する
  • 口コミレビューを読む
  • 室の高いクチコミをみつけて美容院のウェブサイトを訪問する
  • ウェブサイトのなかでメニュー・料金を確認する
  • 予約フォームで予約する
  • 自分の予定に入れる

②B2Bの場合

一方で、B2B。新しい製造装置(金型)を探している会社は、以下のプロセスを実施するために数ヶ月、もしくは数年かかる場合があります。

  • 新しい装置の必要性について話し合う社内会議を開く
  • 初期調査を行うために部内の担当者を割り当てる
  • 担当者は、6〜7社の潜在的なベンダーを検索して探す
  • 担当者は、それぞれの長所と短所のリストを作成
  • 担当者は、上司であるマネージャーや購買担当にリストを報告
  • マネージャーと購買担当は、リストに挙がった各ベンダーのウェブサイトを精査し上位3つを決定
  • 担当者は、絞り込んだ上位3位のベンダーに問い合わせします。
  • 見積交渉、納品と実装計画、導入トレーニングなどの数週間
  • 契約の最終終了

このように、B2Bウェブサイトの場合「長期間にわたり、かつ、複数のステークホルダーの信頼を勝ち得ること」が最も重要なポイントの1つとなってきます。こうした信頼が重要視されるB2Bサイトで重要なのが、B2Bコンテンツの王様ともよばれる「ケーススタディコンテンツ」です。

Quadgraphics.com

Quadgraphics.com

<Quadgraphics.com> 多くの事例を活用し、専門知識と製品特性がどのように問題を解決に導くかを明確に提言しています。

 

4.商品価格の違い

B2CとB2Bの商品では、価格設定が異なってきます。B2Cは「固定価格」の商品が多いことに対して、B2B企業は「変動価格」になります。(B2Cの場合で、大規模な販売が行われている場合は除く)

つまり「ECサイトで購入する食用油ボトル1本の価格は1ヶ月後も変わらないが、半導体製造装置は要件によって見積価格を算出する必要がある」という違いです。この「商品価格の種類の違い」に着目して、以下の2点に注意してB2Bウェブサイトを設計することは効果的といえるでしょう。

  • 問い合わせフォームはできるだけ少ない項目にする
  • 価格計算ツールを提供する
  • 問い合わせ発生後に「どれくらいの時間で返答するか」の約束を記載する

問い合わせが発生した後に、顧客をフォローする営業が尋ねる予定の質問をフォームに記載する必要はありません。また個数・仕様によって異なるB2B商材の価格ですが、B2B顧客の多くは、B2C顧客と同様に「価格」を意識しています。顧客が求めるスペックを入力することで予め価格感を確認できることは、ユーザーにとって大きなベネフィットになります。即時購入とならず、商談・交渉つまりコミュニケーションが必要となるB2Bビジネスにおいて「何営業日以内に担当営業よりご連絡差し上げます」とウェブ上で伝えることは、ユーザーの安心感と信頼構築に繋がります。

https://www.chargify.com/

<Chargify.com> 様々な規模の組織に対応する価格表を定時しています。

 

5.まとめ

B2CとB2Bでは多くの共通点があると共に、「見込み顧客の設計」「顧客誘導方法」「購買サイクル」「価格種類」という4つのポイントにおいて全く別のアプローチが必要となります。こうしたビジネスによって異なるマーケティングのエッセンスを念頭に置きながら、自社にとって最適な形のウェブサイトを設計することは、ウェブサイトを通して顧客との信頼関係を構築する点で大変重要なポイントの1つとなります。

弊社インフォキュービック・ジャパンでは、こうしたB2B⇔B2Cビジネスの違いに加えて、日本⇔海外という違いも踏まえた多言語ウェブサイトの設計をご提案しています。

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宇佐美 海太

宇佐美 海太 マーケティング部マネージャー

弊社の「デジタル x アナログマーケティング、コーポレートブランディング」を統括しています。東京生まれ、南欧育ち。ヨーロッパの生活で人生が劇的に変わりました。自分を育ててくれた"日本と世界"への感謝を胸に、「日本と世界をつなげること」が生涯のテーマです。趣味はプロレス鑑賞・料理です。