SNSを多言語で活用しよう!
~ 多言語でSNSを活用するための押さえるべき13のTips ~
日本のみならず、世界的にもグローバル化が進んでおり、企業・地方自治体・個人でも、多言語サービスへのニーズが高まっているのは言うまでもないですね。ロボットやAIの活躍と共に、多言語機能を持つツールや商品が増えています。このトレンドの流れに乗って、SNSも多言語化していかなければ時代遅れになってしまいます。
そこで、今回は「多言語でSNSを活用するなら押さえるべき13のTips」をご紹介します。
ソーシャルメディアの「対応言語」に関する統計データ
世界的にも多くのユーザー数を誇るSNSの多言語に関する統計データをご紹介します。
・50%のFacebookユーザーが英語以外の言語を使用
・Facebookで最も多く使われている言語:英語、スペイン語、ポルトガル語、インドネシア語、フランス語
・Facebook上では60憶以上の翻訳作業が行われている
・計4,504言語が自動翻訳機能に使われている
・Twitterは40言語応可能
・Twitterのアクティブユーザー数3.3億人
・約80%のユーザーがアメリカ国外
・LinkedInは24言語対応可能
・Instagramは36言語対応可能
・2017年には、右から左に読む言語「アラブ語」「ペルシャ語」「ヘブライ語」が追加
・Pinterestは31の言語対応可能
YouTube
・YouTubeは91か国の現地語を含め、80言語対応可能
・翻訳されたメタデータ、タイトル、説明文は動画の更なるリーチ数の増加につながる
多言語でSNSを活用するための押さえるべき13のTips!
上記の統計データの通り、媒体だけでも多言語対応しているのに、私たちが発信している言語が多言語化されていないともったいないですよね。今まで以上に世界の人々に発信できるようになるには、私たちも工夫をしなければいけません。そのために必要な「多言語でSNSを活用するなら押さえるべき13のTips」をご紹介します。
1. オーディエンスのデモグラ情報を知っておく
当たり前ですが、訴求したいオーディエンスの言語は知っておきましょう。各SNSの統計データなどを駆使すれば十分な情報が得られるはずです。
また、Facebookでは、国や業界をまたがって競合分析ができるツールCross Border Insight Finderがありますので、是非活用してみて下さい。
2. 翻訳機能に頼らない
GoogleやMicrosoft、AmazonなどのIT系大企業では飛躍的な翻訳機能が開発されていますが、人間が作る文章やコンテンツのレベルにはまだまだ勝ち目はありません。
失敗例としては、Amazonの翻訳機能のアルゴリズムの不具合によりヒンディー語のウェブサイトが完全に理解不能なものになった事や、世界でも有名な中華系銀行HSBCでは、翻訳機能を使ったが故に、肝心なスローガンの誤訳が原因で1000万ドルの損失を被ることになったという事もありました。
翻訳機能は素晴らしい発明ですが、決して100%頼ってはいけないという事を忘れてはいけません。
素敵な翻訳をつくるためのポイントをまとめた記事も参考にしてみてください。
グローバルブランディング!
素敵な翻訳をつくるために日本人でもできること
3. 翻訳は翻訳家に任せるべき
翻訳機能に頼らずしても、翻訳家の質も十分に確保すべきです。誤訳の損失と同じく、低品質な翻訳をコンテンツとして出すのは、ユーザーに対しても失礼です。納品物は必ず現地語を話す方に、ダブルチェックしてもらうことをおススメします。
4.「新語」「造語」生成には要注意
新商品の発売や新規のキャンペーンがスタートすると、ユーザーの心に刺さりそうなキャッチコピーを考案したり、商品やサービス名などを開発したりする場面もあるかと思います。しかし、その商品やサービスを海外に展開させるときは要注意です。無意識に現地では無礼に当たる言葉や悪い表現を使っているかもしれません。こちらも、ちゃんと下調べした上でアイデア出しをしましょう。
5. コンテンツは必ずローカライズする
Facebookが実施した調査では、米国企業がヒスパニック系に向けて訴求するキャッチコピーがあまりにも直訳すぎるという意見が多数あったとの報告がありました。
最近話題を集めて世界的にもヒットするコンテンツを提供するオンラインメディア「Buzzfeed」はこのニーズを十分に把握していたが故に、世界各国でも爆発的な人気を誇っています。
6.ビジュアルは命!
ビジュアルの質を高めること自体は言うまでもありませんがそれ以上に、発信先や訴求先の国の文化的背景を理解することがとても大切です。イスラム教が多い国では、今でも「飲酒」「キスシーン」「露出」をタブーとしていることが多いです。また、OKサインひとつでも表現の仕方が様々です。ビジュアルの質のみならず「文化的に何がタブーなのか」などの情報を調査し、考慮しながらコンテンツ制作や企画に挑みましょう。
7. SNS上のツールや機能を活用する
多言語に展開しやすいようにSNS上では翻訳機能に代わるツールや機能を備えています。ターゲティングも言語で設定することが可能なので、どんどん活用しましょう。
8. アカウントを言語ごとに複数作る
NBAのFacebookのファンページが、英語とスペイン語で開設されているように、言語ごとにページやアカウントを複数作ることもおすすめです。大きな企業では「言語」や「国」「エリア」ごとにFacebookページを作っていることが多い傾向があります。
9. 対応言語に合わせてダブル投稿
<参照先:justinpjtrudeau>
カナダのように、公用語が「英語」と「フランス語」の地域では2つの言語を使った投稿が多い傾向です。このように同じ内容の投稿でもコンテンツの言語を複数用意することでバイリンガルスピーカーのユーザーにもアプローチしやすくなります。
10. ひとつの投稿に複数の言語を入れる
<参照先:montreal>
この手法は「ビジュアルを重視したもの」「情報提供型のコンテンツ」に有効です。
事例に挙がっている、Tourisme Montrealの投稿はスラッシュ(/)を使って、「英語」と「フランス語」の2言語で投稿しています。
11. バイリンガル対応のユーザーに向けて複数の言語を活用
Facebookで行われた調査では、アメリカで比較的使われていることが多い「スパングリッシュ」(スペイン語と英語をミックス)など、工夫を凝らしたコンテンツやキャッチコピーはよりターゲットユーザーの心をつかみやすいという結果も出ています。ただ、これはかなり上級者向けになりますので、運用チーム内にバイリンガル対応可能なネイティブスピーカーがいた場合は、是非挑戦してみてはいかがでしょうか?
12. 現地語活用でブランド力を向上
言語をうまく活用すれば、ブランド力向上につながります。商品やサービスの親和性などを考え、かっこよく、心に刺さるキャッチコピーを作ることも可能です。
13. 言語がユーザーエクスペリエンスの弊害にならないことに注意
海外発のオンラインショッピングサイトなどで「翻訳されていない語句」などがあると、ユーザーは警戒心を抱いてしまい、購入にまで至らないということが多々あります。コンバージョンポイントに近くなれば、近くなるほど、ターゲットユーザーにとって親しみやすい言語や表現を使えばより安心感をもってもらえるのではないでしょうか。
まとめ
今後、多言語に対応できないSNSアカウントは時代遅れとなってしまうのは言うまでもありません。日本語、英語、中国語、スペイン語に対応しているウェブサイトが多いのと同じく、今後はSNSでも3~4言語対応可能がスタンダードになりつつあります。是非、上記のコツを使いこなして、SNSで世界制覇を目指してみませんか?
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宇佐美 海太 マーケティング部マネージャー
弊社の「デジタル x アナログマーケティング、コーポレートブランディング」を統括しています。東京生まれ、南欧育ち。ヨーロッパの生活で人生が劇的に変わりました。自分を育ててくれた"日本と世界"への感謝を胸に、「日本と世界をつなげること」が生涯のテーマです。趣味はプロレス鑑賞・料理です。