GLOBAL MARKETING INSIGHT

連載対談
2018.5.28

越境ECは市場の見極めが何より大切。
同じ「思い」を抱く仲間と共に、世界を攻める!

対談者

世界へボカン株式会社
代表取締役
徳田 祐希 様

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“競合”ではなくマーケティング業界の“同志”としての2社が語る、越境ECの現状

世界で戦う者同士、一緒にやっていく道を模索

インタビュアー - 今回は、「日本の魅力を世界へ伝える」というミッションを掲げて英語専門のウェブマーケティングを展開している「世界へボカン株式会社」(以降、世界へボカン)の徳田社長をゲストにお迎えして、お話を伺っていきます。
最初にお聞きしたいのですが、企業のグローバル進出を支援している「株式会社インフォキュービック・ジャパン」(以降、インフォキュービック・ジャパン)さんと「世界へボカン」さんは、いわゆる“競合”ではないのですか?

山岸 - 私は常々、同じような事業内容の企業が“競合”という言葉で表現されることに違和感を持っていまして。だって同じ“世界を相手に戦う者同士”ですから、敵・味方のような表現は合わないと思うんですよね。そういう意味で「世界へボカン」さんをはじめとした、いわゆる“競合”とうまく一緒にやっていく道を見つけられれば、業界全体が活気づくと思っています。そして経営者の皆さんのミッションはだいたい同じで、ただ領域が違うだけなので、皆で協力していけばかなりの数の日本企業を海外に出せるのではないかと。この対談も、あらゆる職種で世界に出ていこうとしている事業者さんを後押ししたいという思いで続けています。

イギリス留学を経て新卒で入った会社から、MBOで円満に独立

インタビュアー - それではまずは、徳田さんが独立された経緯についてお聞かせいただけますか。

徳田 - はい。大学卒業後、海外向けにウェブマーケティングを提供している会社に入社しまして、そこで6年くらい働いて取締役まで務めさせていただきました。インバウンド向けの事業と海外向けのウェブマーケティングをしている会社だったのですが、私としては海外向けのデジタルマーケティングに特化したいという気持ちがあり、2014年にMBOで独立させていただきました。

インタビュアー - 新卒で海外向けに展開している会社に入られたということですが、社会に出る前から海外に興味を持たれていたのですか?

徳田 - 学生の頃から海外の友達が多かったので、むしろ海外とか日本とかを意識することがなかったんですね。学生時代にボクシングをやっていたんですけど、一番仲が良い友達がケニア出身で、練習している時も英語で話したりしていましたし。また大学3年生の時に1年ほどイギリスに留学したことで、“海外から日本を見る”という視点を持つことができました。ロンドンに住んでいたのですが、「日本には一部の情報しかないな」、「日本人は海外に行くと固まってしまう傾向があるな」と感じたり……。でも日本人として、「それではいけないな」とも感じていて。

インタビュアー - 山岸さんも、アメリカに行かれていた経験があるそうですね。

山岸 - はい。私はアメリカに10年ほどいましたが、やっぱり同じように感じていました。日本人って、どこでも日本人同士でまとまってしまう傾向があるんですよね。

インタビュアー - では徳田さんは、「日本人として、もっと海外に出て行かなければ」という気持ちが高まって独立を決めたのでしょうか。

徳田 - 父が事業をしているのを見ていて大変さは分かっていましたから、もともとは「自分はナンバー2として、トップを支える立場になりたい」と思っていたんですよ。一番のきっかけは、「海外向けデジタルマーケティングこそ、自分のライフワークだ」と感じたことですね。それで「やるなら自分が矢面に立たなきゃダメだ」と思って独立しました。

お客様と思いを共有しながら取り組むため、英語の越境ECに特化

インタビュアー - MBOで「世界へボカン」として独立してから今年で4年目だと思いますが、今、どんなお気持ちですか?

徳田 - やっぱり、大変ですよね(笑)。でも、「インフォキュービック・ジャパン」さんと弊社のいるデジタルマーケティングの市場は、これからどんどん伸びていくと思いますし、「自分たちが頑張って市場を広げていかなければならない」という思いがあるので、そういうフィールドを見つけられたこと、このタイミングで事業をやれているということが非常にありがたいんです。ですから、くじけるということはないですね。

山岸 - そう、不思議と、どんなに大変でも辞めようとは思わないんですよね。

インタビュアー - お2人とも同じ思いなんですね。「世界へボカン」さんは特に越境ECに力を入れているそうですが、それは独立当初からですか?

徳田 - いずれは越境ECに絞りたいとは思っていましたが、MBOをする前からのお客様もいらっしゃったのでそうもいかず、初めはインバウンド向けのウェブマーケティングもしていました。そこから徐々にシフトして、現時点では越境ECのみになっています。その中でも今は英語圏向けの越境ECに絞っており、ほかの案件はお断りしています。

インタビュアー - そうなんですね。では、越境ECに特化しようと思ったきっかけや背景は?

徳田 - やはり、お客様のKGIやKPIが売上でないと、共通の目標をもって取り組むことはなかなかできないと感じていて。私たちとお客様が同じ肌感で成果を感じられないと、そこからさらに投資していただくのは難しくなってしまうので。

山岸 - それはそうですよね。

徳田 - そういう意味で越境ECは、弊社とお客様が一緒に売上を伸ばしていき、その売上の一部を投資していただくというサイクルが一番シンプルで分かりやすいと思っておりまして。

インタビュアー - なるほど。越境ECサイトの開発などもしているんですか?

徳田 - 越境ECに強いカートシステムである「Shopify」を使ってお客様のサイトの構築からプロモーションまでを受託で行う場合と、「bigtalljapan.com」のようにお客様のサイトの構築からプロモーションまでを弊社の負担で行って、成果報酬を頂くビジネスを行う場合があります。後者は、サイト制作や集客に対するフィーもちゃんとペイできるような形を取っていまして、現在は案件の約9割が受託ですね。

山岸 - 基本的にはやっぱりそうですよね。

独立してから出合ったきっかけは、Facebookのメッセージ

インタビュアー - ところで、お2人が出合ったきっかけはやはりビジネスだったのでしょうか?

山岸 - 徳田さんとは、まだ前の会社におられた7、8年くらい前にお会いしたことがあったんです。その後は個人の携帯電話やメールアドレスを知らなかったため直接連絡を差し上げたことはありませんでしたが、今から数カ月前、徳田さんがFacebookで「仕事でとても大変なことがあった」という内容の投稿をされているのを見て、Facebookでメッセージを送らせてもらったんです。確かお送りした内容は、「御社とは同じようなサービスを展開している企業同士だからこそ、お互いに足りないところを補完してやっていった方が業界全体のためになる」というようなものだったと記憶しています。

徳田 - メッセージをいただいたときは驚きました(笑)。「インフォキュービック・ジャパン」さんのことは存じ上げていましたし、面識もありましたが、自分からはお声掛けができなかったのでありがたかったです。

インタビュアー - そんなレアなきっかけが(笑)。実際に山岸さんとお会いして、どうでしたか?

徳田 - 弊社と「インフォキュービック・ジャパン」さんとは、事業内容的には重なっている部分が多いので、ベンチマークはしていたんです。でも規模感としては“競合”と言えないほど大きい会社の社長さんですから、「イケイケなんだろうな」と思ってお会いしたら、とても親しみやすい人柄で安心しました(笑)。

山岸 - 全然、イケイケじゃないですよ(笑)!

インタビュアー - リスティングなど広告の代理店というと、けっこう営業マンタイプの社長さんが多い印象ですが、お2人とも温和な印象ですよね(笑)。

徳田 - 私は一応、営業回りもしていますけど、そんなにガツガツはいかないほうですね。

山岸 - 弊社は何度かイケイケな会社と一緒にやろうと思ったことがあったのですが、なかなかうまくいかなくて。ゆっくりと協力しながらやっていくというところを大事にしたいと思っているので、合わないのかもしれません。

月商100万円前後の相談が多い。日本ならではの商材が売れ筋に

インタビュアー - 最近は、越境ECのご相談が増えてきていますか?

徳田 - 増えていますね。

山岸 - 弊社でも増えています。特に「世界へボカン」さんは越境ECに強いですから、最近の傾向を肌で感じられているのでは。

インタビュアー - どんなご相談が多いのでしょうか?

徳田 - 「これから越境ECを始めたい」というご相談はもちろんですが、「月商100万円前後で伸び悩んでいる」というご相談が一番多いですね。あとは一部ですが、「すでに月商数千万円はあるけれど、もっと伸ばしたい」という企業さんもいらっしゃいます。

インタビュアー - 日本人からすると「えっ、これ?」というような、面白い商品が売れているという例はあったりしますか?

徳田 - 包丁や茶器、剣道の防具など、日本的なものは売れ筋が多いですね。ほかには、アニメやサブカル系の商品なども人気が高いです。

山岸 - 包丁って数万円したりして高価ですが、人気なんですね。剣道の防具は飾ったりするんでしょうか。

徳田 - 実際に剣道で使うようですよ。そもそも弊社は「日本の魅力を世界に伝える」というミッションでやらせてもらっていますので、日本的な魅力があるものはやはり得意です。日本酒も、きちんと魅力を伝えられれば面白い商材ですね。

山岸 - お酒は自分もいいと思うんですよね。海外で人気がありますし。

徳田 - ただし、感覚が国によってかなり違うので、味を伝えるのが難しいのですが。そもそも「純米吟醸って何?」というところから丁寧に説明しなければならなかったり。

インタビュアー - 味については、いくら丁寧に言葉で説明しても実際には飲んでみなければ分からないですから、難しそうですね。

山岸 - 私も純米吟醸とか大吟醸とか、違いが分からないです。

徳田 - 実は私たちも、お酒の種類を説明するコンテンツを作る際に勉強して初めて、何が違うのかを理解することができました。分かっている人の感覚で作った文章を翻訳するだけでは、本当に魅力を伝えるコンテンツにはならないんですよね。弊社では既存のサイトに対してコンサルすることが多いのですが、「この内容では日本人の僕らも分からないので、海外の人たちはさらに分からないかも」、「価値が伝わらないと買ってもらえないですよね」と、そこから判断して改善していきます。

リスティングでコンバージョンが取れるのは、ECに慣れたアメリカ

インタビュアー - 越境ECで日本からの商品の輸入が多い国というと、どのあたりになりますか。

徳田 - 最近というか、以前からアメリカ、オーストラリア、イギリスでは日本の商品の人気は高いです。

山岸 - それは意外ですね。日本製品はけっこうアジアで人気が高い印象がありますが、実際には英語圏の国の人気が高いという。現地の物価などが関係しているんでしょうか。

徳田 - それはあるでしょうね。全世界にリスティング広告を出した時、コンバージョンが取れるのはアメリカです。

インタビュアー - 英語圏の人たちはECに慣れている、ということも理由の1つでしょうか。

徳田 - それもあると思います。ガンプラやGショックなどは、アジアの人たちがけっこう買っていますね。

山岸 - そう言えば、私がアメリカで留学していたときにアニメ好きの香港人の友達がいたのですが、「日本に帰るならプラモデルを買って来て」とよく言われたんですよ。それで2万円くらいするプラモデルを買わされて、スーツケースに自分の洋服がほとんど入らなかったということがありました(笑)。まさに、ですね。

越境ECで成功するのは、マーケットイン的な視点で考えられる企業

インタビュアー - 越境ECをする中で、商品力以外の要素で成功する傾向・失敗する傾向というのはあるのでしょうか。

徳田 - 越境ECを成功させるためには、例え商品力があったとしても、サイトの作り込みから集客施策まですべてを変えて行かないとうまくいかないんですよ。「うちの商品はこれだから」と、日本とは文化も価値観も違う人たちに売るのに商品を変えない、サイトの内容も変えないとなると、集客だけで勝負しても正直、売って行くのはキツイです。
越境ECには売れるための要素がいくつかあって、その要素の掛け算で成果のスピード感が変わってきますし、マーケットイン的な視点で考えられる企業はうまくいきます。
例えば、「ブランドイメージに合わせて作ったウェブサイトなので、海外向けでも同じデザインにしたい」という考えがあるかもしれませんが、そのブランドイメージにそのサイトは本当にベストなのかというと、必ずしもそうではないことも多々あります。ですから、変わることに対してあまりにも慎重だと、越境ECで成功するのは厳しいと思います。

山岸 - 特に、商品に対する思い入れが強い人ほど、抵抗があるでしょうね。でも意外と、別の人が見たらそのサイトはブランドイメージに合っていないと感じることがあるかもしれない。また「この商品が売れ筋だ」と思えればそこにお金をかけようと思いますが、思えないとなかなか資金を投入できなかったりすることも。もちろん、その判断はとても難しいですし、お金をかけたからといって成功するとは限らないのですが……。

徳田 - 特に、自分たちが売りたい商品と実際に消費者が欲しい商品とが違うことがあるので、そこは慎重にマーケットのニーズを確かめながら調整していく必要があると思います。

インタビュアー - 「世界へボカン」さんでは、商品の価格設定についてもアドバイスされることがあるとか。

山岸 - 弊社を含め、普通の広告代理店ならお客様が「この商品のマーケティングをしてください」と依頼してきた中で最大限のことをするという感じですが、価格設定にまで踏み込んでコンサルされているとは驚きです!

徳田 - じっくり調べてみると、希少価値が高いのに価格を安く設定しすぎて利益があまり出ていないということもあったりするので、そういった勇気をもって価格を上げることも考慮するようお伝えしています。
マーケティングではやはり、Product(製品)、Price(価格)、Promotion(プロモーション)、Place(流通)をバランスよく考えていくことが大事かなと思いますので。

自社で越境ECサイトを作るメリットは2つある

インタビュアー - 海外向けにECを展開しようとするとき、例えば東南アジア向けなら「Lazada」(ラザダ。東南アジア6カ国で展開するモール型ECサイト)に出したいと考える人もいると思うのですが、コストをかけてでも自社で越境ECサイトを作ってやっていくことのメリットはどんなところだと思いますか。

徳田 - 越境ECサイトを作ってやっていくメリットは大きく2つあると思っています。1つは、商材の魅力をしっかりと伝えられること。もちろん、「Lazada」や「eBay」(イーベイ。北米、欧州、アジアを中心に、世界190カ国に出品・販売・輸出できるオンライン・マーケットプレイス)といったサイトを利用するのも、消費者にリーチする手段としてはすごくいいと思うんですよ。でも、それは商材がすでに消費者に認知されていて説明をする必要がなく、かつ価格のニーズがマッチしていることが前提なんですね。逆に言うと、越境ECじゃないと売りにくい商材というのは「写真を見ただけでは何だか分からない」とか、「価格がそれほど安くなく、同じカテゴリの商品はたくさんあるけれど、きちんと説明されれば価値が分かる」といったものなんです。

山岸 - 確かに、情報の提供量は自社サイトならいくらでも増やせますよね。「amazon」なんて、確かに世界最大のECサイトで、何でも売っていると言っても過言ではないほどですが、写真数枚と少しの説明文だけですからね。

徳田 - そうなんですよ。それだけでは商材の優位性を伝えるのは難しい。もう1つのメリットは、単発の取引だけではあまり利益が出ない、LTV(Life Time Valueの略。顧客生涯価値と訳す。顧客が生涯を通じて企業にもたらす利益のこと)で考えないといけない商材を売っていくのに向いていることです。

インタビュアー - なるほど。

徳田 - そうした商材については、「amazon」や「eBay」などで顧客接点をもつきっかけを作り、ちゃんとCRM(Customer Relationship Managementの略。顧客関係管理と訳す。顧客満足度と顧客ロイヤルティの向上を通して、売上の拡大と収益性の向上を目指す経営戦略やその手法のこと)に活かしていけるならいいですけど、自社で作ったサイトのほうがデータは分析しやすいので、やはり自前で越境ECサイトを作ったほうが良いでしょうね。

山岸 - 長期的に考えると、要するに“誰の顧客か”ということですよね。「amazon」の顧客なのか、自社の顧客なのか。そこをしっかりと考えれば、どちらを選ぶべきか見えてくるのでしょうね。

「どの国で越境ECを始めるべきか」は、市場の難易度を見て決める

インタビュアー - これから越境ECを始めようとしているお客様の中で、「海外向けに売っていきたいけど、明確にどの国がいいかは分からない」というご相談もあったりしますか?

山岸 - それ、けっこう多いですよ。

徳田 - 多いですね。

インタビュアー - そういう時は、どう対応されるのでしょうか。

徳田 - 必ずしてみるのは、検索ニーズを探ることですね。最も成約する可能性の高いキーワードでテスト的に集客してみて、300クリック獲得してもコンバージョンしなかったら、「この国で売って行くのはちょっと厳しいだろう」となるわけです。またその商品と同じカテゴリの商品を検索してみて、競合となる商品に勝てるかどうかを確認してみます。例えば、自分たちはこれから100ドルくらいで売ろうとしているのに、他社がすでに20ドル・30ドルで売っているとなると、最初からあまりに差がついてしまって、リスティングで集客してもそもそもクリックされないだろうということもあります。ほかにもあらゆる手段で市場の難易度を見極めて、攻められるかどうかを判断していきますね。

山岸 - 弊社でも、検索ニーズは必ず分析しています。実は時々、弊社が主催するセミナーの会場で参加者の方に持参したプロダクトを見られて、「どの国に持って行けば売れますか?」と聞かれることがあるのですが、モノを実際に見ても売れるかどうかまでは判断できないんですよね。国や地域によって文化的背景から価値観からすべて違いますから。それよりも、検索で市場を探るほうが有効でしょうね。

インフルエンサー施策は、あくまでマーケティング戦略の1つ

インタビュアー - 「世界へボカン」さんが手がけてきた越境ECの商品で、特に得意なジャンルなどはありますか。

徳田 - 弊社は着物や浴衣、化粧筆といった日本独特のもの、伝統工芸品などを売っていくのが得意ですね。また今は独占契約になりますが中古車販売サイトのマーケティングも頂いています。以前、複数の中古車販売サイトのデジタルマーケティングに携わっていたので、A社とB社を比べてA社が圧倒的な市場のプレイヤーであるときに、B社の車を何かに特化させて、消費者により訴えかけるような見せ方も得意です。「ランチェスター戦略」じゃないですけど、特定の国に絞って仕入れをしたり、売り方を変えたりして、何重にも戦略を立てていくんですね。

インタビュアー - なるほど。

徳田 - ちなみに戦略と言えば、山岸さんも経験があると思うのですが、インフルエンサーマーケティングをやればどんな商品でも成果が出ると思っているお客様が、越境ECをしているお客様の中にも意外と多くて。

山岸 - そういう風潮はありますよね、インフルエンサー頼みというか。でもインフルエンサーといっても、単発ではそこまでの影響力はないというか、そんなにシンプルではないんですよね。

徳田 - 例えば人気のユーチューバーが商品を紹介してくれると、瞬間的に認知度が上がったり購入数が増えたりすることはあるのですが、あくまでも一時的なことがほとんど。マーケティングのひとつの手法であることは確かですが、リンクを張ってくれたとしてもどれくらいトラフィックがあるかというと、実際にはそんなに多くないのではないかと。やはりトレードオフ的なところはあるので、地道に商品の魅力を伝えるとか、サイトを改善していくとか、そうしたことをした上でインフルエンサーの施策をする必要がある。総合的に進めていく中で、最終的にお客さんがついてくるんだと思うんです。

山岸 - それは本当にそう思います!

同じ思いを持つ人と一緒に、“3方良し”でやっていきたい

インタビュアー - 最後に、今後の展望についてお聞かせください。

徳田 - 「世界へボカン」の今後のビジョンとしては、越境ECのフィールドに特化し、熱いメンバーと共に、自社のプロダクトに思いを持ったクライアント様のプロダクトの魅力を世界へ発信していく。日本のプロダクトに触れてもらい海外のお客様の生活をより豊かにしていくというのが、やっていきたいことなんですね。なので、事業を大きく拡大していくというよりも、同じ思いを持つ人たちと一緒に仕事をしていきたいと思っています。
もちろん利益がまったくなければ社員やそのご家族にご飯を食べさせていけないので、そこはやりつつですが。そういった感じで、自社、クライアント様、海外のお客様の“3方良し”でやっていければいいですね。

山岸 - それは私も思いますね。弊社の展望は、日本に必要とされる多言語デジタルマーケティング企業になることです。
英語圏の越境ECに特化してどんどん実績を増やしておられる「世界へボカン」さんとは、これからうまく補完し合いながらやっていけるかなと感じています。

インタビュアー - 今回の対談を通して、両社のように業界全体のことを考えてくれる企業がどんどん増えればいつか“競合”という言葉がなくなる日が来るかもしれないと感じました。徳田さん、山岸さん、本日はありがとうございました!